![]() 左がイタリア式、右がメキシコ式のジョルナータの分け方。 さてここで、初日にちょっと書いたイタリアのフレスコ画とメキシコのムラーレス(壁絵)の違いを。 やっぱり決定的な違いは、ジョルナータの作り方。 イタリア式は、今回私がやったように、各絵柄の色の境目でジョルナータを仕切ります。 一方、メキシコのムラーレスは、基本的にはジョルナータは四角。絵柄に合わせるとしても、四角に切ると、1つの色が中途半端にほんの ちょっとだけ別のジョルナータに分かれちゃうというときぐらい。 4年前に私に描き方を教えてくれたJは、私にはイタリア式で教えてくれてたんだなあ。 でも彼は自分の国の伝統画法を守っていくんだな。だから自分のには、ここでもメキシコ式でジョルナータを作ってる。 それからたぶん、色の塗り方も違うんじゃないかな、という気がします。 初めは「そんなに違うものなのかな~」って思っていたけれど、今回自分で描きながら、また師匠の絵を見ながら、Jの作品とは、なんと なく色の出方が違うなと感じたのだ。 師匠の絵の方が、絵の具の透明感を生かした描き方に思えるのだ。メキシコのものは、ギラギラと照りつく太陽にも負けない力強い描写。 イタリアの日差しとメキシコの日差しの違い。それが絵柄や色使いだけでなく色の塗り方にも影響してるんだろうなって気がします。 もっともっと師匠とフレスコ画を描いて、それからメキシコでフレスコ画を描いているJと一緒に絵を描いたら、その違いがもっといろいろ 細かいところまでわかるんだろうなあ。 またJと一緒にフレスコ画を描きたいなと思います。 みんなの絵も、着々と進んでますよ~。 ![]() さて、修復作業に戻りましょう。 ![]() 修復は、基本的には汚れをできるだけとった後、顔料を水でなく石灰水に溶かして、それを絵の具として描き直します。 0から描くときは、漆喰中の石灰分が顔料を定着させてくれるのですが、描き終わって乾いてしまったら、その漆喰の中の石灰はもう、 顔料を定着させる力がありません。だから上から重ねて描きたいときは、新たな定着剤を補充してあげなくてはいけません。それが今 回、顔料を溶くのに使う石灰水。つまり、顔料を石灰水で溶くことで、簡易定着剤入り絵の具をつくるというわけです。 一方、範囲が広くてやり直しが楽なところや汚れが特にひどくて、上から描いてもカバーできそうにないところには、古い漆喰から剥が して0からやり直します。 今回は、スカートと顔の部分は0から、そのほかの部分は石灰水で溶いた絵の具で上から描く方法に決めました。 写真左上、顔の部分の漆喰をはがしたところ。下から壁に直に描いた前回の下書き(シノピア)が出てきましたよ。 う~ん、この魚の部分、絵の具が剥落しちゃった部分はどうしたんだろう。 顔料が多すぎたのか、それとも描いたとき、もう漆喰が乾きすぎてたのか。 こうやって、失敗しながらだんだんわかってくるんだろうな。 ![]() 今日は削るところを全部終わらせるだけのつもりだから、ちょっとのんびり。 全部を、ハンマーでトントン叩いて剥がしたら、あとは明日のために、剥がした部分に水をたっぷりかけて、壁に湿り気を吸わせておきます。 さあ、これで今日はおしまい。 ![]() みんなも今日は早じまいの人が多くて、いつも私たちの送り迎えをしてくれてるオーナーの奥さんは、一足先にみんなを乗せて行っ ちゃった。 残されたのは、私とAとR、自分の車で来ているオランダ・フレスコ学校組の3人。 これまでずっと、このプロジェクトのアシスタント役をしていたRは、この午後から絵を描き始めました。 だから運転手でもあるRが今日の作業を終わるまで、私とA、そして車は持ってるけど道案内役が必要なオランダ組は待たなくちゃ。 残念ながら今日は曇りだけど、こうやってゆっくりあたりを歩いて見られるのは嬉しいな。 けっこういろんな植物があって、それがまたイタリアでも日本でも見たことがないものもあるから楽しいです。 ![]() いつもより遅い時間の帰り道、こんなきれいな空が見られたよ。 ![]() 私がホテルに帰り着いたときには、もうみんな夕食を終えたあと。これしか残ってなかったよ~(泣) 夕飯はいつも、ハムに、きゅうりとトマトのサラダ、市販の甘くないスプレッド類とパン。 みんなはさっさと夕食を食べて、今夜は街に出かけるみたい。Aは友人との夕食に飛んでった。 私は今夜はひとり、ゆっくりと夕食を食べてホテルでお留守番。 本当は、みんなも盛んに誘ってくれたし、私も一緒に出かけたかったけど、もうくったくたで動けない。 というのも、実はポーランドに来て以来、ほとんど眠れていないのです。毎晩3、4時間ぐらいかな。時差ぼけかもね~。 そんなわけで、私はひとり、ボ~ッとしながら夕ご飯。それもまたよし。 ![]() 実はこの晩、私は新しい部屋に移ることになりました。 今日まで私とCだけは相部屋だったのです。で、どうやらCが、ほかの人みたいにひとり部屋にして欲しいと言ってたみたい。 実は私とC、あんまり相性が良くなくて、ちょっとぎくしゃくし始めてたんです。 もちろんケンカなんかはしないけど、眠れない私が朝早くにネット環境を得るために部屋をそっと出たりする音も迷惑だっただろうし。 私たちの部屋は端っこで、廊下の向こう端まで行かないとネットが使えなかったの。 私も、自分の不幸話ばかりを延々とするCに、「ああ、いたいた、こういう子。イタリアの女の子ってこうだったなあ」と、始めは苦笑 してたけど、やっぱり疲れてきちゃってたし。 はは。お互い様だね。険悪になる前に部屋が変わって、ちょうどよかった。 そんなわけで、私はオーナーの事務所があるサイドの一室、一足先に次のプロジェクトのために出発したGが今まで泊まっていた部屋に お引越し。 ここはGが来たときにいつも泊まる部屋らしい。つまり、お友達用の部屋なのね。師匠もホテルの一室が、師匠専用の部屋になってるみたいです。 壁いっぱいに、Gや師匠、そのほかの画家の、オーナーのコレクションで埋まってるんですよ。 それをじっくり見ているだけで、ちょっとしたギャラリーに来たみたい。 その晩はひとりでぼんやり過ごすはずが、私がまだのろのろと食堂でひとり夕食を食べているうちに早めに帰って来たAと、みんなとは 出かけずにひとりでゆっくり部屋をかたずけてたCと一緒に、3人で遅くまでおしゃべりして、思いがけなく楽しく過ごしたのでした。
by sakanatowani
| 2015-11-27 14:08
| フレスコ画 affresco
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