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   だれも知らない小さな国
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     佐藤さとるさん作の『だれも知らない小さな国』を読んでいます。
     子どものころからその存在は知っていたのに、なぜか今まで読む機会がありませんでした。

     自然の中に住んでいる小さな小さな人たち、コロボックルの話だというのは知っていたのですが、読んでみてびっくり。
     とんだ思い違いをしていました。
     小さな小さな人たちの、生活の中だけのお話ではなかったんですね。
     もっと広い世界、私たちと同じような人たちと、コロボックルの交流の話だったのです。
     読んでいて、私のまわりの世界も広がったような感覚を覚えました。

     優しい、柔らかい物語。
     夢を実現するためにも、困難を克服するのにも、このお話の中ではどれもがとても優しく進められていきます。
     映画の中や実際の世界、私の身近にあるような、力や勇気がみなぎっていたり、攻撃的な雰囲気はここにはありません。
     真っ赤や直線や鋭角の絵ではなく、柔らかい6Bの鉛筆で緩やかに描かれたような物語。

     苦しい状況の中読んだから、登場人物たちのその柔らかな穏やかな前進の仕方が、とても自然に、静かだからこその
     力強さを持っているように感じました。
     こんな雰囲気の物語、今まで読んだことがなかったかもしれません。
     今だから出会ってよかった物語です。

     それにしても、佐藤さとるさんとコンビを組んでお仕事をされることの多い村上勉さんの絵の柔らかいこと。
     小さい頃からあちこちで見かけていたけれど、あらためて見ると、惹きつけられる魅力がいっぱいです。
     インクなのか、でももっと柔らかい自然に消え入りそうな線は、鉛筆で描いてらっしゃるのか。

     物語は、まだ4分の1ほど残っています。
     優しく強く前進していく物語を、自然に身体にしみ込ませていこうと思います。

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午前中は久しぶりにしっかり雪が降りました。

by sakanatowani | 2013-02-25 04:24 | 映画、本 film&book
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