オーケストラ!

オーケストラ! スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

Happinet(SB)(D)


     音楽ってなんてすごいものなんだろうと常々思っている私が、音楽の力をさらに見せつけられたなと思った映画。
     それがこの『オーケストラ!』です。

     現在のロシア。ボリショイ劇場の掃除夫アンドレイ。ある日、彼が掃除をしていた劇団長の部屋に送られてきた
     1枚のファックスを見つけたことから話が始まります。
     昔のオーケストラ団員を集めて偽ボリショイ・オーケストラを編成し、パリの劇場でコンサートをしようと
     思いつくのです。
     実はこのアンドレイ、30年前には天才指揮者と絶賛されていた人。
     しかし当時のロシア政権下でのユダヤ人排斥の一端であるユダヤ人団員の解雇に反対し、自ら指揮棒を折って
     いたのです。
     その彼が、自分のオーケストラで今、パリに乗り込もうと思いつく。
     当時の団員たちは、今では彼と同様、それぞれ音楽とは違った世界で生計を立てています。
     さあ、アンドレイの計画はどうなるのか?! はたしてその道のりは?!

     映画はクラシック音楽満載で、実際に80年にロシアであったユダヤ人排斥という事実を背景にしていますが、
     堅苦しいというよりもコメディっぽい。
     80年といったら、私はまだ子供だったけど、ああ、あの頃と思い出せる時代。
     そんな最近にロシアではそんなことが起こっていたのかとはじめて知って、ちょっとショックでもありました。
     でもその中で起こるドタバタ劇は、日本にいたら「ありえないでしょう(笑)」って思っていただろうことだけど、
     ここにいると「ふふふ、ありえるよね〜」と皮肉に納得してしまうことも。

     劇中でフランス人バイオリニストが、リハーサル時間に集まらない団員たちに対して「これが有名なスラブ時間
     なのね」という場面があるのですが、私はこの台詞にびっくり。
     だって、フランス人はイタリア人と同様のんびり自分の都合のラテン時間で過ごしている民族だと思っていたから。
     (↑失礼^^;)
     そのフランス人に「有名なスラブ時間」なんていわれるなんて、スラブの人たちはさらにのんびりした時間感覚
     なのか。それともラテン人が得意とする自分のことは棚上げ発言(笑)なのかと、にやにやと観てしまいました。
     いや本当に、日本が舞台だったら、こんなエピソードはできないだろうなということばかり(笑)

     公式サイトでミヘイレアニュ監督は、「人生に傷つき、ノックアウトされたように動けなくなる。
     もう一度立ち上がるのは本当に難しい。でもこの映画のキャラクターたちは、それをやろうとしている。
     まず自信を取り戻し、そして立ち上がり、もう一度価値ある人間になろうとする・・・(略)」と言っています。

     そう。もう一度立ち上がるのは本当に難しい。でも、本当に自分を取り戻すというのは、もう一度価値ある
     人間になる、そう自分で感じられるようになるとこまでいくということなんだと強く思います。
     そうなってはじめて、自分として胸を張って生きていけるようになる。

     音楽って本当にすごい。音楽をする人、そしてしない人の心にも深く浸透していくこのコミュニケーション力は、
     私がやっているイラストや版画ではできないことだと、音楽、そして音楽をする人に対して、深くうらやましく
     思うのです。
     政府や人の見方、固定観念など、自分ではどうしようもないこと、自分では変えることができないことで、
     自分が自分でいられなくなってしまう。それがたとえ自分のそのときの意志であっても、そのために自分では
     いられなくなってしまうこともある。それでも本当の自分の情熱が心の中に残っていれば、いつかチャンスはくる。
     そのときそれを爆発させることもできるんだ。
     そんなことを感じさせてくれて気分が前向きにスカッとする映画。
     音楽って本当に美しものだと再確認させてくれる映画。
     それがこの『オーケストラ!』なのだと思います。

     ここでリンクをはったDVDはスペシャルエディションなんですね。
     私は図書館で借りた1枚のみのものを観たので、このスペシャルエディションにはどんなエピソードが入っている
     んだろうと、すごく興味津々です。
     音楽というコミュニケーションを、映像と音で伝える。映画というものも、ダイレクトに心に響く表現法だなあと、
     ここにもまた憧れを抱くのです。




     オリンピックが始まりましたね!
     私のまわりは、全然盛り上がってないみたいです(爆)
     開会式を今年こそは観ようと、(テレビを持っていないので)インターネットテレビをダウンロードしました。

     開会式、観ましたか? 面白かった!
     女王様、飛びましたね〜!(笑)
     イタリアでは夜10時からの開会式だから楽勝、と思っていたら、いや、長い長い。
     ポール・マッカトニーが歌う頃にはもう午前2時。
     ヘイ・ジュードのあの延々と続くリフレインには、「ごめん、ポール。この歌好きだけど、でも、でも、
     そろそろ終わらせてくれ〜」と、くっつきそうになるまぶたを押しとどめてました(笑)

     それでも「ここまで観たんだから」とがんばって観た聖火の点火。
     ああ、あの子供たちが持っていたものは、こうやってひとつになるんだ。
     夜空の炎のひまわりのようで、とっても感動しました。

     2006年のトリノ冬季オリンピックとパラリンピックの際、日本のテレビ局側で働いていたので、そのときの
     裏方の様子を思い出しながら、今回の開会式の様子とかぶせて想像し、楽しみましたよ。

     2004年のアテネオリンピックからテレビがなくて観ていないオリンピック。
     今年こそは!と気合いを入れていたものの、お〜い、イタリアのアナウンサー、開会式の選手入場で、
     女子選手の美醜にコメントし過ぎ。セクハラだよ!
     そして昨日は競技を楽しみにしていましたが、やるのは延々、イタリア選手の部分だけ。
     日本の新聞社サイトでは、続々と日本人選手活躍の速報がツイッターで入ってくるのを横目に、フェンシング、
     ピストル、アーチェリーと、日本では観たことないけど、イタリアでは人気のイタリア人選手の試合場面だけを見る。
     う〜ん、仕方がないけど、どうやらこっちの人気競技は個人競技が多い。だから日本の選手がイタリア人と対戦
     しない限り、日本のことがわからな〜い。珍しい競技が観られるのはいいけど、やっぱりフラストレーション。

     各国、自国内でのみの放送権なので、ここからは日本の放送局の映像を見られないんですよね。
     でも会期終盤になれば、イタリア人がいようといなかろうと放送してくれるはず、と期待します。

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     さて、先日のポーランド風キュウリのピクルスですが、あの記事を書いた夜、またもや液漏れを発見。
     ただちに冷蔵庫行きとなりました。
     結局、発酵はきちんと進んでいるようですし、私がふたをしっかり閉められないのが原因かと。

     漬けてから1週間めの昨日、味見をしてみました。
     冷蔵庫に入れていたので発酵も押さえられてしまったのでしょう。
     ふたを開けると、特にしゅわわ〜ともせず、でもしゅわしゅわというかすかな音は聞こえます。

     ぽりぽりぽり。ふふ〜ん、おいしい。色は古漬けだけど、味や食感は浅漬けのぬか漬けを彷彿とさせます。
     私はもうちょっとスパイスがきいてる方が好きかな。

     というわけで、昨日また、まとまってとれたキュウリ君たちを、今度はオーソドックスなビネガー入りのピクルス液に、
     多めのディルを入れて漬けました。
     自然発酵のピクルスは、すぐ食べないとダメだけど、ひとりではそんなに消費できないので。
     これは最初から冷蔵庫保存で。
     発酵しない分、味の浸透はゆっくりでしょうから、しばらく置いてから食べてみようと思います。
by sakanatowani | 2012-07-29 18:47 | 映画、本 film&book
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