カテゴリ:季節のこと season's( 45 )
   明けましておめでとう
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Flying Heart



明けましておめでとうございます。


いろいろあって、いろんな思いがあった昨年。
でも今年は、そんな思いも振り切って
クリアな気持ちでビューンと空を飛んでいきたい。

2014年、私の、そしてみなさまの心が
この絵のように、気持ちよく空を飛べますように。

今年もよろしくお願いします。001.gif

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by sakanatowani | 2014-01-01 16:38 | 季節のこと season's
   クリスマス・シーズン
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11月の初めに、街に10か所以上のluce di artista(ルーチェ・ディ・アルティスタ/アーティストの光)が飾られたら、クリスマス・シーズンの始まり。

     もうすぐクリスマスですね。
     書かなきゃ、書かなきゃと思っていたのですが、今年は家ごもりしがちのせいか、なかなかクリスマス気分にならず。
     とはいえ、沈みがちな気分を盛り上げようと、クリスマスから年末年始のメニューを考えたりはしているのですが(笑)

     今年は暖かく、いまだ毎日10度ぐらいまで気温が上がるので、いまだ真冬用のコートは不要。
     あ、もちろんふつうのコートは着てますよ。
     でもね、全然まだまだ真冬の寒さは来ないので、それも今一歩、クリスマスを感じない理由なのかも。
     一時は真っ白に雪でおおわれたアルプスも、だんだん山肌が見えてきちゃってちょっと寂しい〜。

     他の国に比べて、「イベントにあわせて、早くから売って売って売りまくれ〜」みたいな商業主義が見られにくい
     イタリアでも、この数年は、10月末頃からスーパーはすでにクリスマス・シーズンに突入。
     そう、イタリアのクリスマスといえば、パネットーネとパンドーロ。

     11月半ばとなれば、スーパーにはパネットーネやパンドーロ、チョコレート、トッローネ(アーモンドなどナッツが
     入ったヌガー)などのクリスマスのお菓子の特設会場が設けられます。
     (ドワーッと積み上げられたパネットーネの様子は、昨年のものですがここで見られます)

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     ここ数年はこじゃれたパン屋さんもできてきて、この時期ならではのウィンドーの様子に思わず見とれたりして。

     でも今年はパネットーネもパンドーロも食べないで終わるかなあ。
     パネットーネもパンドーロも日持ちするとはいえ、1つがすごく大きいし、ものすごいカロリー量なんですよね。
     今年は秋から気持ちが落ち込み気味で、その反動でものすごく食べてたみたい。人生最重と驚いた2年前の体重から
     さらに太っちゃって、健康な心身のために、正しいダイエットをしなくちゃなのです 008.gif
     そんなときに年末年始を迎えるのはとっても危険なんだけど・・・。
     だから今年は禁パネットーネ&パンドーロかなあ。

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     こちらは老舗のお菓子屋さんのウィンドー。
     思わず子どもみたいに「わ〜」って駆け寄りたくなっちゃいます。

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     もちろん今年もプレゼーピオ(過去記事123)が飾られてますよ。
     週に1度は街の中心まで買い物に行くのですが、いつも都合で帰り道は夕方に。
     5時頃にはもう暗くなりますから、その中に光るルーチェ・ディ・アルティスタやプレゼーピオを見るのが
     楽しみになっています。

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     先週の金曜日には知り合いのスタジオで、半年ぶりにやっとやっと版画を刷ることができて、「やっぱり版画が好きだ〜♪」
     と丸1日を満喫。
     この嬉しい出来事に、気持ちもちょっと上がってきた。
     何も進まなくてじりじりと過ごした今年。やっと何かが動き出したかな001.gif
     
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by sakanatowani | 2013-12-23 19:12 | 季節のこと season's
   秋♪
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     すっかり秋になって、木々の葉っぱが黄色く色づいています。
     この写真は、もう2週間ぐらい前のもの。紅葉が始まった頃ですね。

     写真の左端に偶然写った青い色のもの。なんだかわかりますか?
     実は、体重計なんです。
     野外に置かれてるコインを入れて使う体重計。

     街のあちこちに置かれてるのにびっくりして、「あれ、今も使ってるの?! みんな使ったことある?!」って、
     いろんな子に聞いてみたことがあるのですが、だれも使ったことないし、使ってる人を見たこともないとか(笑)
     でも、ちゃんと(イタリア・リラ表示から)ユーロ表示に変わってるし、今でも現役で使えるらしい。
     たぶん、むか〜し、昔、体重計が各家庭にあるような時代でなかった頃、活躍してたんでしょうね。
     この国、あらゆる場面でロスト・ワールドだなあと思うのですが、またここにもその印が。ふふふ。

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お母さんと一緒に、きれいな枯れ葉を探してた子。かわいい光景。

     さて、話を元に戻して紅葉です。
     今年は暖かめの日が続いて秋っぽい日が続いているので、もしかしたら紅葉もまだ見られるかなと、
     散歩に出てみました。
     街の東側に流れるポー河沿いにある大きな公園です。
     あ〜、でも残念。来るのが遅くて、落葉がかなり始まっちゃってました。

     ここら辺では、秋は葉っぱが黄色く色づくイメージ。だから紅葉、紅い葉っていうと、なんだかちょっと変な感じです。
     たぶんこの時期、ヨーロッパにお住まいの方達は、「ああ、暗い季節が始まる〜」って憂鬱に思われる方が
     多いと思うのですが、私はその逆。
     秋になると、「ああ、やっと私の季節が来た!」って、毎年、息ができるような気になるのです。
     夏の、あのどんよりと淀んだ水が腐り始めて泡立ってくるようなだるい雰囲気を、この葉っぱの黄色がかき消して、
     空気が流れ始めるような、そんな気持ちよさを感じます。
     イタリアとはいえ、ここはかなり北なので、毎日、どんよりとした低い灰色の空におおわれる日が続くようになるけれど、
     もう少しすれば、今度は雪を真っ白にかぶったアルプスを遠くに見ながら過ごせる冬が待っています。それが嬉しい。

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その昔はサヴォイア家の邸宅であったヴァレンティーノ城、ユネスコの世界遺産でもある現トリノ工学院建築学部の脇を通って。午前中だけど空はどんより〜

     このところ、ずっと頭の中でなっていた音楽も、この数日、音が小さくなり始めました。
     たぶん、壊れちゃってた心が治ってきて、もう現実に戻って、問題に対処しないさいよって事なんでしょう。
     脳内会話。私「ああ、もっと音楽にひたっていたい〜。だめ?」。脳みそ「だめです!がんばんなさい!」
     ふと気がつくと、現実問題を考えてて、眉間にしわが寄っている。
     で、「ああ、だめだめ! 音楽〜」って思うと、音楽スイッチオン♪
     また頭の中で音楽がなり始めます。選曲はもちろん脳みそくんですけど。

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     そんな感じの脳内音楽とのおつきあいのこの数日ですが、この公園のお散歩の時の音楽は、ベートーヴェンの交響曲第9番の
     『歓喜の歌』。
     こちらで見る秋、黄色く染まった樹々の景色って、どんよりとした空に、パッと黄色の葉っぱが映えて、
     世界が喜んでるような感じがします。
     私の中ではこちらの秋は、今年だけでなく、毎年『歓喜の歌』のイメージ。

     ほんとはね、昨年みたいなこんな景色を期待してたんだけど、今年はやっぱり出遅れた・・・
     今年はもう・・・

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     どよ〜ん・・・
     ああ、紅葉、終わっちゃった。この景色はこの景色で、雰囲気も好きなんですけどね。

     この公園の写真撮ってる時も、実は大きな路上清掃の車が来ていて、ザックザックと、ものすごい量の落ち葉を
     掃除してました。

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     でもね、この公園のもうひとつのお楽しみ、リスくんには会えましたよ。
     樹の根っこの当たりに背中向けてるの、見えますか?

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     さて、そこからバスでぎゅ〜んと街の反対側まで。
     毎週通ってる図書館の横の公園も、黄色い落ち葉でいっぱい!

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     まだ緑の葉っぱもあれば、黄色いのも、そしてもうすでに枯れちゃって茶色いのも。
     こんなふうにいろんな色が混ざってるから、それぞれの色が映えて、とってもきれい。
     1本の樹に、じ〜っと見とれる時間もある、いいお散歩になりました。

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     家に帰ったら、夕べの残りでカブの麻婆丼。この日は気分で、半熟卵焼きも一緒に。
     これ、昔雑誌で見たレシピで、もともとは大根でつくるのですが、ここでは手に入らないので、そろそろ出回ってきたカブで。
     麻婆豆腐のお豆腐をカブにかえただけですが、これがなかなかおいしくて、秋から冬の私の定番メニュー。

     そろそろ冬野菜も市場に出回り始めました。

     みなさんのところは、行楽の秋? 南半球の方は、ワクワクの春?
     楽しい日曜日をお過ごしくださいね♪



     
     
     
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by sakanatowani | 2013-11-03 19:46 | 季節のこと season's
   甘いかおりだった初夏
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図書館の入り口横にある街灯がテーマのアート(?)。今は猫ちゃんと競演中

     日本は猛暑だそうですね。
     熱中症にはくれぐれも気をつけてくださいね。
     というのは、毎夏私は室内でもほぼ熱中症状態になって辛い日々を送っているから。
     猛暑と聞くと、あの辛さを思い出してしまうのです008.gif

     毎年35、36度が1か月以上続くここの夏、エアコンなんてものはふつうない。
     30年前までは、ここまで暑くなることはなかったそう。だからいまだにエアコンがない家が圧倒的です。
     扇風機が普及し始めたのでさえ、猛暑で多くの人が亡くなった年以降の4、5年前ぐらいから。

     建物自体がどんどん熱をためて熱くなってくるので、以前住んでいた建物は、毎年夏になると金属製の入り口ドアが膨張して、
     開け閉め困難になるほど。
     今の家でも、30数度が1週間ほど続くと、建物が熱をためて熱くなり始めるのでしょう。
     自室の部屋の木のドアの金具部分が変形するのか、開け閉めに力が必要に。
     だから毎年夏は、体を内から冷やすため、毎日、サラダとスイカのみで生き延びる。

     ところが今年の夏は、3週間ほど前から気温が下がり、今のところ最高気温は30度ぐらいとしのぎやす〜い。
     動けば汗でベトベトするけど、熱中症のような辛さとはまったく無縁で、ご飯もモリモリ食べてます。嬉し~004.gif

     暑い暑い日本のみなさま。エアコンと食べ物をうまく使って、あっつい夏を乗り切ってくださいね。

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     さて、時はさかのぼって1ヶ月ほど前。
     友人に誘われて、久しぶりに夕食を外で食べようと、約束の場所へのバス停を下りると、あたり一面が、甘くむせるような
     香りでいっぱい。
     まだ暑い暑い日々で、熱気がこもったような夜の空気に、蜂蜜に似たその香り。
     あたりを見ると、どうやらまわりの街路樹から香ってくるようでした。

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図書館前の街路樹。これも菩提樹の一種なのかな。いい香り(ボケボケですが)

     それから数週間後、毎週通っている図書館のバス停に下りると、あたり一面がまたあのすごくいい香りでいっぱい。

     この図書館、その昔はお屋敷だったものなので、道路から建物に入るまでの庭だった部分が、今ではそのまま
     公園になっています。
     ふだんでもこのバス停で降りると、とたんに緑の香りがいっぱいで、他とは違うさわやかな空気が。

     今回のその甘い香りは、どうやらこの公園にたくさん植えられている菩提樹(たぶんヨーロッパボダイジュ)から
     香ってくるよう。

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これがヨーロッパボダイジュの花と実。大きな樹なので、望遠過ぎてボケボケ(汗)

     菩提樹は、以前、菩提樹のお茶や蜂蜜をご紹介したことがありましたね。
     この花の香りが、まさにその蜂蜜の香りそのままなのです。
     アカシヤの蜂蜜よりも、もっとあっさりとしたさわやかな蜂蜜の香りといえばいいでしょうか。

     この実がね、とってもかわいいんですよ。
     こんな形。

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     落ちてくるときに、実を下側に、それが重りになって、くるくると竹とんぼみたいに回りながら落ちてくるんです。
     くるくる、くるくる、落ちてくる菩提樹の実の中を歩くのは、なかなか楽しいの。
     甥っ子がまだとっても小さい時、この実を「いいもの」って呼んで、大事に集めていましたっけ。


     さて、こんなことを書いてる土曜日の晩、私のかわいいキュウリちゃんたちに大変なことが!002.gif
     それについてはまた次回
     
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by sakanatowani | 2013-07-14 16:24 | 季節のこと season's
   パスクワ Pasqua
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     この日曜日はパスクワ(イースター)。キリスト教の大事な行事のひとつ、復活祭です。

     これはコロンバ(Colomba)というお菓子で、パネーットーネのように酵母発酵させバターを加えた生地に、
     オレンジ・ピールを入れて、鳩(=コロンバ)の形に成形し、砂糖衣と白い砂糖粒をかけたもの。
     白い鳩(コロンバ)は、宗教画では精霊の象徴として描かれます。

     私が買ったコロンバはミニタイプ。
     たいていは、両手を広げたほどの大きさで、私が買ったこの伝統的なタイプのほか、チョコレート・クリームが中に
     入っていたり、アルコール入りのクリームが入ったものなど、様々なバリエーションがあります。

     そのそばにあるのが卵形のチョコレート。
     これも一抱えもあるぐらい大きなもので、中にサプライズのプレゼントが入ったものが一般的。
     子どもへのプレゼントには、もちろんこっち。
     この時期、お孫さんへのプレゼントかなというのをたくさん抱えた人たちをよく見ます。
     ケーキ屋さんに特注することもでき、その昔、結婚の申し込みをするために、男性が恋人への婚約指輪を入れて
     プレゼントしたというニュースもありました。

     お皿の上にのっているのは、オリーブの枝。
     復活祭の1週間前の日曜日は「ドメニカ・デッレ・パルメ(domenica delle palme シュロの日曜日)」と呼ばれ、
     教会で祝福されたオリーブが配られます。
     人々はそれを受け取って、1年間、翌年のシュロの日曜日まで、それを部屋のどこかに飾っておくのです。
     ペルージャで下宿していたうちのおばさんは、キッチンの入り口の扉上に飾っていたなあ。

     このシュロの日曜日、キリストがエルサレムに入城したときに、城外にいた人々がシュロの葉をふって
     祝福したことから由来します。
     イタリアでは、それがオリーブに変わったのでしょうね。

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     このシュロの日曜日から復活祭までの1週間は、キリスト教ではとても重要なとき。
     イエス・キリストの物語をご存知でしょうか。
     シュロの日曜日にエルサレムに入城したイエスは、木曜日に使途たちと最後の晩餐をもち、金曜日に十字架に
     かけられたとされることから、この1週間を聖週間、受難週、受難週間などと呼ばれ、特に木曜日以降は特別です。

     ですからこの期間には、肉食を断つなどの食事の節制などをする人も。
     しかしこの食事の節制などを始めるのは、四旬節と呼ばれる、カーニバルが終わって復活祭までの間というのが伝統的。
     でも現在では、毎週金曜日は(肉食を断ち)魚を食べる日としている人はいても、四旬節に肉食を避ける人は
     少ないかもしれません。
     私のまわりでも、ロシア正教徒のルーマニア人の友人だけが、(正教のカレンダーの)四旬節の間、肉、卵、牛乳を
     食べないという生活をしています。
     だから彼女と一緒にご飯を食べたりお菓子をプレゼントする時は、ちょっと気をつけないとなとカレンダーを考えます。

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     つまり、四旬節に入る前の、食べて飲んで楽しむのがカーニバル。そして四旬節の間は食事の節制をし、自らを振り返る。
     そしてイエスの再生、復活を祝うパスクワ(イースター)で盛大なお祝いを、というのが、キリスト教のカレンダー
     というわけです。

     イースターのメニューは、再生、転生を象徴する卵や、ラム肉です。
     でも私の場合は・・・今年はオムライスかな~なんて考えてます。
     だって、卵も使ってるし、お祝い料理によく使われる鶏肉も使うし。何よりも今食べたいんですよね(笑)

     今年は遅い寒波来週で雪が残り、まだ春らしくないという場所も多いヨーロッパですが、ここだけは別。
     超暖冬の冬が終わり、肌寒く雨ばかりの春が始まったのかな。
     晴れ間に写した花の写真が、つかの間の春を感じさせてくれます。

     イタリアでは、パスクワの翌日の月曜日はパスクエッタという祝日。
     晴れることが多いので、友人や家族でピクニックやバーベキューをするのが週間です。
     私は世間が休みで動かないのを利用して、解決しなくちゃいけない問題や悩みを一切忘れて、ふだんなかなかできずに
     ジリジリしている大好きなことを、思う存分することに決定!

     ではみなさま、BUONA PASQUA!!


     
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by sakanatowani | 2013-03-30 17:42 | 季節のこと season's
   私たちのDNA
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     先日咲き始めた美大の中庭の桜、とうとう今週はじめには満開に。

     桜、だと思うんですよね、この樹。違うかなあ。たしか以前、「桜」というタグを見たような。
     嬉しくって、今年もひとりで写真をパチパチ。
     もちろんそんな人、私だけですよ。

     先日もある方のブログのコメントで出てたように、やっぱり日本人のDNAには、桜大好き成分が入ってるのかな。
     冬が終わる頃から、桜の季節を待って、桜が咲き始めたらワクワクして、満開になったら嬉しくて、
     散り始めたらそれもまた切なく美しくて。
     いろんな場所の桜を見て歩いたりする。
     それって日本人ならけっこう当たり前にしてること。

     この桜の樹の前を通った時、ドイツ人の友人に「桜が咲いてるよ〜」と言ったら、
     「日本人は、桜が好きなんだよね。なんで?」って聞かれた。
     なんで?なんて聞くことじゃない。
     心の底からわき上がってくる、この花を見るのを待ってるこの気持ち。言葉で説明する必要はないほど当たり前のこと。
     それを口にするなんて野暮じゃない?
     そんなことを思うのは、やっぱり私が日本人だからかな。


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     昔、妹が外国人数人の観光グループを、大阪の有名な桜のトンネルに連れて行った時のこと。
     もうそれは見事に咲いていて、見に来ている日本人もいっぱいいて、みんなが「わ〜」って言いながら、
     写真を撮っていたんだって。
     それを見た彼ら、妹に聞いたそうな。「なんで花にあんなに『わ〜、わ〜』言ってるの?」って。
     そう。彼らには、桜も多くの花のひとつでしかないんだね。
     だから、なんで私たちが桜にこんなに執着するんだろうと、不思議なんだろうなあ。

     私たちのDNAの中には、桜大好き成分が入ってる説。かなり有力なり。


     でも、こちらで見る桜には、日本で見るような美しさがないような気がするのは私だけなのかな。
     こちらの桜は、バババッと明るく咲いて、「咲いてます〜!!」って自己主張してるようで、儚さがないの。
     日本の桜の美しさは、いくら満開でも切ないような、寂しいような、そんなところが感じられる。
     写真で見ても、その空気の湿度があるような、しっとりした美しさがある気がする。

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     梶井基次郎の短編『桜の樹の下には』は、
     「桜の樹の下には屍体が埋まっている!
      これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。・・・」
      青空文庫 梶井基次郎『桜の樹の下には』より
     で始まるのだが、桜を見るといつもこれを思い出す。
     そう、こんなちょっと不気味なような、妖しげなような、そんなものが桜にはあるような気がするのだ。

     そんなことを、先のドイツ人の子に話したら、顔をしかめた。
     切ないとか、悲しいとか、そんなものが美しさとつながるっていうのが、彼女にはピンと来なかったのだろう。
     まして屍体、なんて。
     彼女には、そういう気持ちはネガティブなものなのかもしれない。

     今年は乾燥して暖かかった冬。そのぶん今になって、雨がずいぶん降っている。
     だから今年の中庭の桜の花は、どんよりした灰色の空の下。
     そのせいか、いつもの年よりは、ちょっと寂しげな感じに見える。
     いつもよりは、日本の桜の花の雰囲気に近いかな。
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by sakanatowani | 2013-03-28 06:43 | 季節のこと season's
   オレンジ戦争・イヴレアのカーニヴァル
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     古いメモリーカードを見てみたら、こんな写真が出てきました。
     イヴレアのカーニヴァル。通称オレンジ戦争です。
     今年のカーニヴァルは先週終わってしまいましたが、せっかくだし、自分の備忘録としてもご紹介〜。

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     もう5、6年前でしょうか。トリノの北東にあるイヴレアという町に住む当時の同級生に、カーニヴァルのお祭りに
     さそわれました。

     カーニヴァルといえば、イエスさまの復活をお祝いするパスクワ(イースター)の前の46日間の四旬節の直前のお祭り。
     四旬節中は肉食や飲酒を避ける習慣があるため(今ではその習慣も重要視しない人も多くいますが)、
     その前に思う存分どんちゃん騒ぎの祝宴を、というのがカーニヴァルだといわれています。

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これがこの地区の山車。戦いでは上に侯爵側の武装した人たちが乗ります。

     ところがイヴレアのカーニヴァルは、これに、専制政治に対して戦った中世の市民戦争を再現する要素もプラス。

     16世紀頃、当時、イヴレアを含めた地域をおさめていたモンフェッラート侯爵は専制政治を行い、
     新婚の花嫁の初夜を自分とともにすることを強制していました。どこにでも同じような話ってあるんですね(汗)
     しかし、粉屋の娘ヴィオレッタはこれを拒否。侯爵の寝床で、彼の首を切り落としました。

     これを発端に、専制政治に対する市民の反乱が起こり、それがフランスか革命やナポレオンと結びついて、
     今の形になったのが1800年のはじめとか。

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これは他の地区の山車。町の中の地区ごとに、それぞれの紋章やそれがついた旗があります。

     「でもなんでオレンジなの? 北イタリアではオレンジなんてとれないでしょう?」という私の質問に
     「知らないよ。でもオレンジが粉屋の娘が切った侯爵の頭っていう話だよ」と同級生。

     ともかく、この日は年に1回、この小さな町が、地区ごとに競い、観光客であふれる、戦いの場になるのです。

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なぜバグパイプの人たちが?! 手前で観ている人たち、みんな赤いものをつけてるでしょう?それが安全の秘密。

     町のあちこちに戦いの場が設けられ、そこで侯爵側が乗った山車に向けて、市民を模した各地区の人々が、ものすごい量の
     オレンジを投げるのです。

戦い、開始!

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     この戦いに参加するには、あらかじめチームを組んで届け出が必要。
     町の各地区ごとに組が分かれていて、山車をつくり、チームを作り、山車やアランチェーリ(aranceri)と呼ばれる
     オレンジ投げの市民は、このお祭りの最後に表彰されるのです。

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とにかく人、人、人、人・・・。観客と広場の間に、オレンジよけの網が見えるかな。

     オレンジがバンバン投げられるのですから、あたったらものすごく痛いし、オレンジがつぶれた汁が飛ぶわ
     つぶれたオレンジがあちこちに飛び散るわで、ものすごい状態。

     戦いの場の広場のまわりには網がはられているので、その中に入らなければ安全。
     でも道ばたでも興奮した若者たちがオレンジを投げ始めるので、観光も大変です。

     攻撃にあわないためには、「味方=市民側」の印の赤いものを身につけておかなければいけません。
     写真の中で、赤い帽子をかぶっている人は、たぶんイヴレアの人。
     毎年のことだから、赤いものはこの日のためにあるのでしょう。

     ちなみに私は、同級生が貸してくれた、赤いはちまきを頭に。

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戦いに備える市民側のチーム。もちろんこちらも、赤いものを身につけています。

     ものすごい人があふれている中、町を知っている同級生についていくのが精一杯。

     嵐のような戦いの広場をすぎて、しばらくすると、中世の衣装を着た人たちのパレードが。

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これは粉屋さん、らしい。

     これらの人たちの衣装も、粉屋だったり、新婚の娘だったりと、その昔話に由来しているらしいのですが、
     よくわからないまま。

     「歴史的な意味なんてよく知らない。でもこの日はこういう戦いの日なんだ!」と笑う同級生の説明を、
     まだ当時イタリア語もあやふやだった私が聞いたこのカルネヴァーレ。

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     とにかくすっごい混雑と興奮の渦で、「私たちも投げたーい!」と一緒に行った友人と言い合ったんでしたっけ(笑)

     そんな、イヴレアのカルネヴァーレのオレンジ戦争観戦でした。

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     今年の私のカルネヴァーレ。
     道ばたに落ちているコリアンドロ(coriandolo)と呼ばれる紙吹雪を時々見ては、「仮装した子どもたちが通ったんだなあ」
     と思いつつ、ブジーエ(bugie)をモリモリ食べて、あっという間に終わってしまいました。





     
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by sakanatowani | 2013-02-19 22:02 | 季節のこと season's
   雪 2013
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今週の月曜日、待ちに待った雪がやっと降りました。
この冬はとても暖かく、しかも乾燥していて全然雨も降らない。

いつもなら真っ白に見えるアルプスの山々も、このところの暖かさで雪が溶け、
岩肌がむき出しで、山が黒く見え始めていたのです。


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目が覚めたら雪がもう降っていて、
美大の工房へ行くのもいつも以上に嬉しくて


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午前中は湿っぽかった雪も、どんどんさらさらの粉雪に変わり


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夕方までしんしんと
時には吹雪のように


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6、7センチは降ったでしょうか。


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工房を出る6時ぐらいには雪もやみ


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みんながタバコ休憩をする工房の入り口には、
こんな煙草を吸ってる雪だるまがいました。


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工房から駅前のバス停までの道の途中に見える庭園は、
1日でこんなに雪で真っ白になって、
街の中にあるとは思えない、
別世界のようでした。


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年の初めまでプレゼーピオが置かれていた駅前の公園の樹も、
細かい枝まですべてに雪が乗っかって、こんなにきれい。





翌日、もう雪は降っていませんでしたが、残っている雪景色を楽しもうと、
工房まではちょっと遠回り。

家の近くの車が入ってこないエリアを突っ切った向こうを通るバスに乗ることに。


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ものすごく大きなお屋敷は、先日まで売りに出されていたのに
もうその看板も外されて、誰が今度は住むのでしょう。

小さい中庭だけれども、雪でおおわれたその様子は、まるで森の中のお屋敷みたい。


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夏には緑のツタでおおわれるこのお屋敷も、
今は静かに雪の中に立っています。


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昨日はこんもりと雪が積もっていた
この実たちの上の雪も減り、


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秋に落ちた栗のイガも雪から顔を出して、
日が射して青空が出てきたなか、
雪が溶けて、あちこちからぴちょん、ぴちょんと音がして、
まるで映画の「春が来た!」のシーンのよう。


今年はこれでもう雪も降らないのかな。
なんだかそれは寂しいような気がしていて、
もう1回ぐらい雪が降らないかな、と、心密かに待っています。

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by sakanatowani | 2013-02-13 20:10 | 季節のこと season's
   新しい気持ちで
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明けましておめでとうございます


昨日までは「よいお年を」。でも1日たったら、お正月。
日本の人たちは、私が寝る頃に「初日の出が」と言っていたり、
昨年の最後の日と今年の最初の日が重なっているような。
そんなちょっと違いのような、でも大きな違いのような。

だけど、新しい気持ち、新しい元気を取り入れるには、
とってもいい機会、いい日だよね。


さあ、新しい気持ちで、新しい前進をしていこう058.gif


今年も、よろしくお願いいたします。

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by sakanatowani | 2013-01-01 21:00 | 季節のこと season's
   ルッツァーティのプレゼーピオ
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     昨年は街の中心の旧(サヴォイア家)王宮前広場に置かれていたジェノヴァのイラストレーター、エマヌエーレ・ルッツァーティ
     (Emanuele Luzzati 1921-2007)のプレゼーピオ
、今年は駅前広場にある公園内に置かれています。
     一方、アドヴェント・カレンダーは、昨年と同様、旧王宮前広場で、毎日次々と窓が開かれています。


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     今年のプレゼーピオは、こんなふうに、大きな樹のまわりを囲むように。
     置き方が変わると、ずいぶん雰囲気が変わりますね。

     私は今年のプレゼーピオの方が好きかな。

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     このすぐ右側にある池の中には、船に乗る人たちと漁師さん。池、しっかりと凍っていますね

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     大きな樹のそばで、なんだか気持ちよさそう。

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     そのまたさらに右側には、東方の三賢者も来ています。この間を歩けるので、ひとりはここから見て裏返しに置かれています。



     このプレゼーピオ、夜になると素敵にライトアップされるんですよ。
     ほら!

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     空には流れ星も光っています。これを目指して三賢者はイエス様のところに訪れるのです。

     流れ星の向こう側に見える半円形のファザードを持つ建物が、この街のメインの駅、ポルタ・ヌオーヴァ(Porta Nuova)。
     直訳すると、「新しいドア(門)」。
     中世のイタリアの街は城壁に囲まれていて、そこにいくつかの門がありました。
     そこだけが隣の町、国へと通じる外界へと通じる場所で、その城壁の中だけは安全というつくりだったわけです。
     なので現在でもイタリアの列車の駅には、ポルタ(門)○○という名前がつけられることが多いのです。

     では、ライトアップされたプレゼーピオに近づいてみましょう。

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     マリア様とヨセフ様の間には、イエス様がお産まれになったら置かれる飼い葉桶。
     イエス様はクリスマスの晩に置かれます。

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     聖家族(イエス様、マリア様、ヨセフ様をこう呼びます)の右側、そして左側にも、ニコニコ笑顔でイエス様誕生を
     お祝いする人たちが。

     さあ、ここから右まわりにぐるっとまわってみましょう。

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     ちょうどイエス様たちの後ろ側にいる2人の天使は、光でまばゆく輝いています。

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     来年の1月6日のエピファニアの日にイエス様のもとに贈り物を持って訪れる東方の三賢者も、今はまだ遠く離れた彼らの国に。
     光に包まれたイエス様の誕生を待つ人々を、遠くから見つめています。


     今年も静かにクリスマスが訪れようとしています。
     24日のクリスマスイブは、25日のクリスマス、そして26日の聖ステファノの祝日を控えた、市場やお店、スーパーが開いている
     最後の日。
     家族によっては24日の夕食にお祝いが始まり、25日の昼食にも多くの家族が集まってお祝いをするのでしょう。
     そのための準備の最後の買い物、クリスマス・プレゼントをギリギリまで必死で探しまわる人で、町中がごった返すのかも(笑)

     それでもクリスマスはみんなが家族で静かに過ごす大事な日。
     24日の夜中のミサには、多くの人が教会に集まるのでしょう。

     みなさまも、素敵なクリスマスをお過ごしください。
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by sakanatowani | 2012-12-24 04:23 | 季節のこと season's