カテゴリ:ひびのこと diary( 71 )
   不思議な出来事
     市場に行こうとバス停に向かって歩いていると、「すみません〜」と声をかけられた。

     日本では勧誘なんかは無視して歩き去る人が圧倒的だけど、イタリアでは、最後は結局断るにしても、
     みんなけっこうちゃんと話を聞くんだよねえ。
     なんて考えが頭を一瞬よぎり、ふだんは絶対にしないイタリア式で今日はいってみようかという気になって、
     (また新興宗教の勧誘かしらん)と思いながらふと見ると、声の主は、私より小さな人。

     ほぼ真っ白な髪を低めのシニヨンに結って、淡いピンクっぽいスーツにブルーグレーの模様のスカーフをした、
     ふっくらとしたかわいいおばあちゃま。

     ああ、しまった。やっぱり新興宗教の勧誘だ。でもふたり組でもないし、パンフレットも持ってないなあ。
     そうとまどう私に向けて、このお婆ちゃまが口を開く。

     「あのね、お願いを聞いて下さる?
      あの家にね、この袋を渡してきてくれないかしら」

     え?

     「○○というそこのお家。
      私は姿を見せない方がいいの。
      だからお願い。この袋を『アドリアーナのかわりだ』といって渡してちょうだい」

     そう言って、彼女は私に小さな紙袋を手渡した。

d0165762_17475634.gif

     彼女が私に声をかけたのは、ある家の前。
     ここらへんでは珍しく塀がなく、生け垣がうっそうとしている家。

     あまりの唐突な思いがけないお願いに、「いいですよ」と言いながらも不思議というかシュールな気持ち。
     見知らぬ人。しかも明らかに外国人の私が袋を渡して、気味悪がられないかしら。
     そんなことを考えながら、その家のインターホンをならす。

     「はい。どなたですか?」男性の声。
     「アドリアーナのかわりに、袋を届けに来ました」
     「ちょっと待って下さい」

     おばあちゃんは、その家の生け垣に隠れるようにして、私の様子をうかがっている。
     「出て来るって?」そう、おばあちゃんは小声で私に聞く。
     私が「はい」というと、満足そうにうなずきながら、「コーヒーをごちそうするわね?」と。
     それには「いいえ、けっこうですよ」と答えながら、またしばし待つ。

     「はい。どなたですか?」インターホンから今度は女性の声が聞こえる。
     「アドリアーナのかわりに、袋を届けに来ました」
     「・・・ああ。わかったわ。出ていかせます」ちょっと嫌そう。

     ガチャ。今度は門の鍵が開けられた。
     こちらの家は、室内のインターホンについているスイッチから外の門の鍵が開けられるのだ。

     見知らぬ人の家の門をそ〜っと少し開け、玄関への通路に一歩入ってみる。
     左には小さいがうっそうとした緑の庭があり、玄関の扉前には数段の階段がある。

     ハエが何匹もぶんぶん飛んでいてうるさい。
     なんでここにだけこんなにいるんだろう。

     待っているが、誰も玄関には出てこない。

     しばらくすると、玄関横の開いた窓に人陰が。
     「そこにいるの?」

     玄関ポーチの柱に隠れて誰か見えないので、思いきってあと数歩前に。
     すると玄関横の窓から、真っ白な髪を高く結い、きれいな明るい水色のカーディガンを羽織ったおばあさんが
     こちらを見ている。さっきの声とは別の人だ。

     「こんにちは。あの、アドリアーナのかわりにこれを」
     そういって私は袋をおばあさんの方に差し出す。

     「サインをした方がいいかしら?」とおばあさん。
     「いいえ。あの、あそこのシニョ−ラに頼まれたので・・・」と、自分の後ろ、おばあちゃんのいる生け垣の方を
     指さしながら、ちょっとしどろもどろになって説明する。

     「じゃあ、さようなら」
     「さようなら。ありがとう」

d0165762_17484634.gif

     自分が何をやっているのかよくわからないような、ぼんやりとした気持ちで門から出ると、
     さっきのおばあちゃんが手を胸の前で合わせながら「どうもありがとう」と言う。

     「いいえ、どういたしまして。じゃあ、さようなら」
     「さようなら」

     そう言って数歩してから振り返ると、おばあちゃんは私ににこにこ微笑みながら、大きな投げキッスをした。


     イタリア社会は、人はもともとだますもの、だまされた方がバカなんだという社会だと感じる。
     だから他人は疑ってかかるのが基本だ。
     でも時々こういうふうに、見知らぬ私をいい人だと信じているかのように接触してくる人に出会う。
     もし私が悪い人だったらどうするの?
     たまたますれ違っただけで、こんなことを頼んじゃって・・・。(イタリア人として)大丈夫?
     そんな気がしてしまう。

     日本は、みんなよい人だと私たちは一般的に思っている社会だと思う。
     でも、たまたますれ違った人にものを頼むようなことはしないだろう。
     そんなことをしたら、頼む人も、頼まれた人も、お互いに相手を「なんなんだろう、この人?」と疑う、
     不審に思うんじゃないだろうか。
     見知らぬ人が届けものといって、自分の家の敷地内に招く人もいないだろう。

     こんなところがイタリアと日本、考え方が逆転してるなあと思う。

     おばあちゃんに頼まれた紙袋には、「キアラへ」と書かれた紙がはりつけてあった。
     頼んだおばあちゃんがアドリアーナで、受け取ったおばあちゃんがキアラなんだろうか。
     どうしてふたりは会って渡せないのだろうか。

     キアラおばあちゃんは紙袋を受けとっても嫌な顔はしなかった。
     ということは、ふたりのおばあちゃんの間に何か問題がある感じではない。
     じゃあ、キアラおばあちゃんの家族、あのインターホンに出た人たちが、アドリアーナおばあちゃんに
     キアラおばあちゃんが会うことを嫌がるのだろうか。

     喜怒哀楽の感情は出すもの。
     嫌だったら嫌だって言うし、そういうのはまわりも巻き込んで態度も出すもの。
     そういう人たちだから、ここでは家族の感情渦巻くドラマに事欠かない日常だ。

     アドリアーナおばあちゃんとキアラおばあちゃんをめぐる人間関係にも、そういうドラマがあるのかしら。
     でも、ここで「ふつう」の考え方は、私には想像を絶する考え方だったりすることも多々あるから
     イタリア人はわからない。まあ、それはお互いさまだと思うけど。
     だから真実は、私の想像とはまったく違ったりするんだろうな。

     あのおばあちゃんたちが実はものすごいワルだったりね(笑)
     そして私は、面倒な感情ドラマに巻き込まれていたのかも?
     はっ!そうか!人を簡単に信じ過ぎるのは私の方かも。だからふだん思いもかけない面倒によく巻き込まれるのかも(汗)

     (ひとりごと)
[PR]
by sakanatowani | 2012-05-25 17:46 | ひびのこと diary | Comments(0)
   ああ、楽しかった♪
d0165762_8134672.gif

     現在、5月21日、午前12時30分のイタリア。
     ほぼ日イトイ新聞の「金冠日食を日本各地からテキスト中継」でドキドキしながら楽しんでいます。
     お祭り大好き人間なので^^

     最近疲れているしストレスもあるせいか、この日曜の午後中また寝てしまった。熟睡。
     けっこう降り続ける雨の音を時々聞きながらも、昼食を食べてからベッドの中で本を読みつつ寝込んじゃって、
     はっきり意識が戻ったらもう夜の8時だった^^;
     夜も寝てるけど、奇妙な夢や悪夢で目が覚めたりとかしてるから、よく寝てないのかもね。
     もう3週続けて日曜日に寝続けてるわ(汗)

     本当ならもうとっくに寝てる時間だけど、午後中寝てたんから、もうちょっと日食中継見ちゃおうかな〜。
     でももうちゃんと眠いな〜。寝ないとな〜。
     なんてうだうだしながら、日食の中継を見続けて、ほほ〜、わくわくと楽しんでたりして。

     そういえば以前、東京に住んでた時に日食があって、アパートのベランダで、ピンホールをつくって日食を映して、
     ひとりで盛り上がったな〜とか思い出した。

     ああ、もう1時を過ぎちゃった。いくらなんでももう寝ないと。
     日食の山場も過ぎたようだしね。 

     インターネット越しとはいえ、きれいだった。ドキドキした。
     この世は不思議なものがいっぱいあるね。

     さて、明日は朝から丸1日版画工房の日。
     最近ちょっと心に引っ掛かることがあって前に進めなかったけど、きれいなものを見て、
     ちょっと考えるところもあって、気持ちも切り替えられそうな気分。

     日食を直接見られた日本の方、どうでしたか?
     みなさんのコメントやブログで見るの、楽しみにしています。

     では私は再び(笑)ベッドへ。
     おやすみなさ〜い。
[PR]
by sakanatowani | 2012-05-21 08:15 | ひびのこと diary | Comments(2)
   バスの中で・・・
d0165762_133595.gif

     おばあちゃん、かわいい!
[PR]
by sakanatowani | 2012-04-02 01:02 | ひびのこと diary | Comments(4)
     *
     
d0165762_0595187.gif

[PR]
by sakanatowani | 2012-03-11 06:56 | ひびのこと diary
   パラレル・ワールド
d0165762_2039574.gif

今日は閏日。いつもはないのに今日はある。

ほぼ日刊イトイ新聞の2月29日は「サボる」が勝ち!のテキスト中継を見ていたら、東京は雪!

みんなが閏日の今日を「サボる」のを一緒に楽しんで、
夕方になって、そろそろ中継が終わろうという頃、
ふと窓の外を見ると、私はまださんさんと太陽が照っている閏日の午前中にいる。


ついこの前までの大雪の日と今日の太陽が出ている暖かい日、夕方と午前中。
そんなものを同時に体験しているみたい。
パラレル・ワールドは物語りの中のものだと思ってたけど、
こんなに身近に感じるものなのかも。


夏休みから、ずっとずっと読み続けては中断、を繰り返していた
フィリップ・プルマンの『ライラの冒険』シリーズを、やっと読み終えた。

パラレル・ワールド、それをつなぐもの、断ち切るもの、
素直な心、策略、憎悪、片寄った愛、勇気。
そんなものがごったになっている物語の世界。でもそれはここも同じ。


     
今にいるのか、それとも別の時間にいるのか。
ここにいるのか、それとも別の世界にいるのか。

     
そんな不思議な気持ちになった、閏日の午前中。


     
イラスト、版画、キャンバス画。創作の時間、
創作の栄養になる時間が欲しくて欲しくてたまらない。
そんな時間にどっぷりと浸かれる人生を送りたい。


     
さて、いつもはないのに今過ごしている閏日。午後はどうやって過ごすかな。

[PR]
by sakanatowani | 2012-02-29 20:38 | ひびのこと diary | Comments(2)
   ああ、食べることばかり^^;
     今朝朝一で、クリスマス前最後の絵の課題(自然科学イラストです)を提出!
     明日から学校はクリスマス休暇です。
d0165762_226687.gif

     ああ本当に、なんでこんなにバタバタするんでしょう?!
     やり終えなくちゃいけないことばかり、ストレスのたまることばかりで、息つく暇もありません。
     最近、ゆっくり料理する時間もなくて、食いしん坊の私には、それも大きなストレスだわ^^;

     クリスマスにはあれが食べたい、あれもいいな〜。
     同居人が(帰省して)いない今なら、あの料理もゆっくりできるな〜、と
     バタバタしながらも考えるのは、食べることばかり(笑)
     頭の中は、この休み中のメニューでいっぱい♪

     こんな慌ただしい気持ちのままじゃいけない!と、まずは夕べ、なぜだかこのところずっと食べたかった
     ミートボールのトマトシチューをつくってみる。
     うん、おいしい^^

     それでもまだ気持ちは急いたまま。
     だって、他のものを食べたいのならその前に、買い物に行かなくてはいけないんだもの〜。

     「いやいや、こんなに慌ただしい気持ちのままじゃいけないよ」と、今朝、課題を提出したあとに、
     学校のそばの教会に入って、プレゼーピオを見てきました。
     教会の中は、いつも独特の時間が流れていて、気持ちが落ちつくもの・・・。

     ですが、教会から出たらすぐに気持ちは急く。
     すぐにバスに飛び乗って、市場で野菜の買い出し〜(爆)
     だめだ、だめだ〜。

     クリスマスあたりからは、ちょっと落ちついていろんなことが考えられるかな。
     クリスマスに食べるものやプレゼーピオのことも、ご紹介できるかも〜。
     今年中に、ポーランド、フレスコ画記も終えたい〜(爆)(爆)

     まずは気持ちの余裕を取り戻さなくっちゃ。
[PR]
by sakanatowani | 2011-12-22 22:00 | ひびのこと diary | Comments(4)
   師走ですね〜
     いつも駆け足の私の生活。
     そこに先月から美大が始まったものだから、超忙しい毎日に。ぜ〜、ぜ〜^^;

     ご無沙汰してしまいました。
     私は元気です。

d0165762_1832588.gif

写真がボケボケですが。アルプスにいる鳥だそうです。

     これは先日の記事にもした、自然科学イラストの授業の最初の宿題で描いたもの。

     毎週1つ課題が出るのですが、描くのが追いつかない〜。
     すでに2つ課題がたまっている上に、今度の金曜日の休校時分の課題までもう出されてます
     ・・・ああ、憎々しいぞ「すばらしく陽気な」教授・・・

     イタリアでは、12月8日は「聖母無原罪の御宿り」の祝日。
     祝日が木曜日だと、ponte ポンテ(橋)と言って、次の金曜、土曜を休日にして連休にするところが多いのです。
     だから美大も金曜が休校に。そして毎週土曜日の仕事もお休みに!

     この1か月、ずっと息切れしていたから、今度の連休が楽しみで、楽しみで♪
     金曜日の午後はお仕事だけど、ともかく飛び石でも連休がある〜。
     いつもは野菜や生活雑貨が主の市場も、この時期はクリスマスのプレゼント用商品も並んでいて賑やかなはず。
     久しぶりに市場をぶらぶら歩いて、楽しい気分を味わってこようかな。

     連休を楽しみに、今週も頑張ろ〜^^
[PR]
by sakanatowani | 2011-12-04 18:30 | ひびのこと diary | Comments(0)
   竹の子と銀杏
     3年ほど前、通っている美大で解剖学の授業が終わって帰ろうとしたら、自然科学イラスト(要するに、
     図鑑などに用いられているタイプのイラストです)の授業のプロジェクトの打ち合わせに来ていた知り合いに
     呼び止められた。
     北イタリア竹アソシエーション(だったかな?)が、『竹』についての本の出版を、この授業をとっている
     生徒とコラボをする計画がある。だから(この美大で当時)唯一の日本人の私は参加すべきだというのだ。
     日本は竹の文化を持っているのだから。

     それにのったのが、解剖学と自然科学イラストの授業を持つB教授。
     私はこの授業をとっていなかったので、このプロジェクトに参加しても、単位にもならないし、時間もくうし、
     なによりもそんな絵には興味がないので断った。
     断固として断った!が、B教授に押し切られ、嫌々ながら、竹細工を器として使った、竹の子料理を含む
     日本料理の絵を適当に描いて提出した。だが絵は気に入られたようだった。
d0165762_1784433.gif

     その年、私は解剖学の試験をパスするべく、夏の3か月間、毎日8時間、解剖学の勉強だけをして、
     9月期の試験に望んだ。
     が、しかし、このB教授は試験日の数日前に突如、試験日を1日前にずらしたのだ。
     夏休み中だったので、その変更を知る生徒はおらず、試験当日、B教授はひとりで待ちぼうけ。
     翌日、これが正規の試験日だと信じていた生徒たちが来た時には、もうB教授の機嫌は最悪である。
     何人かの生徒にその日に試験を受ける許可を与えない始末。
     粘りに粘ったものの、私も試験を受けられないことに・・・夏の3か月の勉強がパーである。
     イタリア語での解剖学なんて、その勉強から少し離れたらすぐ忘れてしまうのだ。やり直すならもう一度、3か月の勉強しかない。
      もちろん私はその試験をいまだに受けていない。やる気は失せました^^;

     日本人だからという理由だけで無理矢理プロジェクトに参加させられ、他のメンバーは授業単位をもらったのに、
     私は何もなく、今度は3か月の勉強が無駄に・・・踏んだり蹴ったりである。

     このB教授の苗字、直訳すると「素晴らしく陽気な」さんである。が、実際のところはかなりの曲者である。


     さあそして今年、ずっと避けてきたB教授の自然科学イラストの授業をとらなくてはいけなくなった。
     しかも、今授業をとったらふつうは6月以降に試験を受けるのだが、私は事情があって2月に試験を
     受けなくてはならない。
     う〜む、仕方がない。『竹』の本にも参加したんですよ〜(だから試験を受けられるぐらい、もうずいぶん
     描けますよ〜)ってアピールしてみるか。
     イタリア人ならこんなの朝飯前。ここは、口八丁でなんでも可能になる国なのだ。

     今期の授業内容の説明の日、静かに正攻法でアタック!・・・失敗。
     うんとは言わない。曲者め。
d0165762_1791356.gif

     先週の自然科学イラストの授業の初日は、授業をとれるかどうかの選抜実技テストだった。
     銀杏の葉とブナの葉を、実物を見ながら精密に描くのだ。
     銀杏はイタリアにはあまりない樹のよう。
     B教授、銀杏の起源や葉の効能、そして実がとても臭いことなどを、嬉しそうに話している。

     適当に描いたとはいえ、以前に提出した『竹』の本用の和食の絵は、教授には気に入られたようだった。
     だからここで落とされることはないだろう。しかし2月の試験(希望)のこともある。丁寧に描くに
     越したことはない。

     さあできた。提出〜。
     B教授、「おおっ、いいね!」と言って、虫眼鏡を手に、絵に見入っている。
     そうでしょ、そうでしょ。丁寧に描きましたから。

     教授「ああ、君は・・・」
     さかな「ええ、『竹』の本でもご一緒しましたよね」再アピール!
     教授「あの料理の絵は、とてもよかったよ。君たちは、竹を食べるんだよね」
     さかな「(正確には竹の子なんだけどね。以前説明しましたよね)ええ、そうです^^。
         実は銀杏の実も食べるんですよ〜」なんとか仲良しになって、あわよくば2月に試験を〜
     教授「むう」
     そしてすぐに私の絵に顔を向け、「いいね」とつぶやき、この絵をどの棚にしまうかを指示する教授。
     あれ、話し弾まず。むむむ、もしかしたら、自分が知らないことを私が言ったのが、お気に触った?

     その上、教授の反応および、他人の話しにはあまり話しに突っ込んでいかない性格から推測するに、
     銀杏は臭いまま食べると思っている気がする・・・
     違うよ〜。中の核だけを取り出してね、それを煎ってね・・・。
     でもここで無理に話しを続けて、この変わり者の気を損ねてもいけない。2月の試験が・・・
d0165762_1793516.gif

     う〜む、相手の生活にないものを、言葉少なにすぐにきちんとわかってもらうって、難しい。
     2月の試験という下心からの仲良し作戦も、特に進展は見られない。
     またしても、さかなのイタリア人的アピール、失敗に終わる。
     まだまだ修行が足りないね。さかなのイタリア人度、まだまだ0%である。

     こうやって、2月の試験を諦めないさかなと、日本人はあの臭い銀杏の実をうまく調理して食べるんだろう
     という間違ったインプットをしたB教授の静かな攻防戦は、まだまだ続く・・・。
[PR]
by sakanatowani | 2011-11-16 17:07 | ひびのこと diary | Comments(12)
   お帰り〜♪
     先週の水曜日、やっと美大の今年の学期が始まりました。遅すぎ〜。
     で、今日から版画工房で作業ができるわ〜。ルルルン♪って思ってたら・・・8日(月)は、休校となりました。
     (5か月の休み期間をへて!)やっと、やっと、版画ができると思ってたのに〜!(T_T)
d0165762_4215820.gif

     もう夏前から何か月も雨が降らないなあ、紅葉がきれいだな〜と思っていたら、先週の木曜日から豪雨の毎日。
     
     私が住む街は、東側にポー河が北から南に流れ、街の北側にはその支流のドーラ河が東西に流れるという地形。
     実は豪雨になる数日前、市内でも一時期氷点下になり、その時、標高2000m以上のアルプスでは雪が降り、
     その後の豪雨と雪解けの水が一気に、北イタリアをピエモンテ州からヴェネツィアまで、西から東へ流れる
     ポー河に流れ込んだというわけです。
     一時はポー河の氾濫も心配され、今日は念のために、市内の学校は大学も含めて休校とされたのですが、
     今現在、すでに市内は平穏で、みんなふつうに過ごせているので、ご心配なく。

     リグーリア州などではかなり被害も出ているようですし、今後、ポー河の下流にこの水が流れていくわけで…。
     自然災害はどうしようもないですが、被害が広がらないことだけを願っています。
d0165762_4222780.gif

先週土曜日のポー河。紅葉がきれいです(雨で暗いけど)

     さて、そんな中、夕べ、友人の家に行ってきました。
     例の、夫婦で1か月、日本旅行をしていたという彼女です。ちょうど1週間前に帰ってきたのです〜。

     彼女たちの家は、私の家からポー河をはさんだ丘の上の上。そして私の家は、河から車で5分ほど離れている
     建物の2階。
     ポー河の橋が水に浸かって通行止めになっていなければ大丈夫と、1か月ぶりに会うことにしたわけです。
d0165762_423661.gif
     
     私を待っていたのは、たくさんのお土産話に、たくさんのパンフレット。
     彼女たちは、東京から入って、小豆島、直島、京都、奈良、金沢、高山、東京という1か月の旅を、おおい食べ、
     おおいに歩き回って楽しんだようです。

     そして撮った写真は3000枚!
     私はそれを全部見せられても嬉しかったのですがなんせもう6年も帰っていませんから、選んでいる途中だという
     800枚を見せてくれました。
     懐かしかった〜!そして、建築家の2人の視点で撮られた建物の写真、お寺の庭の写真、修復中の合掌造りの
     家の写真など、私もとてもワクワクして見ました。

     そしてちょっと笑っちゃったのが、たくさんの看板や表示の写真。
     なんで?って聞いたら、おもしろいんですって。いちいちピクトが入ってるから。
     そういえば、イタリアではピクトの入った表示って、日本ほどないかも・・・。

     それからね、お風呂とか、トイレとか、外国人がよく泊まる宿泊所での和式トイレの使い方の説明書きだとか、
     そういう「こちらの友人に説明するための写真」というのもたくさんありました。

d0165762_4232713.gif

ポー河の橋の反対側も紅葉〜

     そして食べ物はといえば、なんでもおいしかったんですって!
     「何を食べているかはっきりはわからないものも多かったけど(笑)。納豆を除いては・・・」
     私がおすすめだよと言った通り、居酒屋さんにもトライしたふたり。
     英語のメニューもあったからよかったけど、納豆が出てきた時には(想像してたものとは大違いで)
     固まったらしい^^。
     そして、タイの兜焼きは、お箸で食べるのが大変すぎて、手づかみでかぶりついたとか。

     大判焼きやたい焼き、抹茶アイスクリームの写真もあったな〜。
     うどんもお好み焼きも食べたんだ〜。
     もう、うらやましすぎる写真観賞会でした^^

     そうそう、温泉や銭湯にも行ったんですって。
     はじめは水着を着て入ってだから違うよって言ってあったのに〜「あ、違う」と戻って、今度は「体を洗うタオル
     は持ってるの?」と言われてまた戻って、と、少しずつ、ちゃんとした(笑)お風呂の入り方を覚えていったそう。

     旦那様の方はある温泉で、温度の違う湯舟がどれもがいっぱいだったので、唯一空いている湯舟に入ろうと
     つま先をお湯につけたら・・・ビリリッ! 電気風呂だったそう。
     「いっせいにみんなが笑ってたよ」って言っていました。

     日本語レッスンの時に一度、「温泉だったので、何度もお風呂に入りました」という例文をつくっていったら
     彼女、「1日に何度もお風呂に入るなんてありえないから、この文はおかしい!」と学習拒否したんですよね。
     でもね、やっぱり日本では、何度もお風呂に入っちゃったんだって。
     「ね、ホントだったでしょ、あの文」と言ったら、苦笑いしながら「日本では私たち、ありえないほど
     清潔だったわ」って言ってました^^

d0165762_4235840.gif

今朝の市場そばのバス停で。みんなで水しぶきをさける!

     さて、私はちゃっかり彼らに日本食材購入のリクエストをしていたのです。だってここでは手に入らないんだもの
     リクエストしたのは、乾燥わかめにカレーにお味噌。
     これを買いに、池袋でスーパーに寄ってくれたそう。
     でも、スーパーをまわっても、それがどこにあるかわからない。

     そこで彼女、店員さんに探してもらうことにしたんだって。でもその店員さんは、私が友人宛てに書いた
     イタリア語のメモの「白味噌じゃなくて」が当然わからず、他の店員さんも巻き込んで、みんなで大騒ぎ
     しながら探してくれたそう。
     「みんなね、すごく親切だった。乾燥わかめもたくさんあって、どれにしていいかわからなかったから、
     そばにいたおばさんに『おすすめは?』って聞いたら、これって指さしてくれたのよ〜」って嬉しそう。
     私の「旅に役立つ会話レッスン」がおおいに役立ったようで、私もすごく嬉しいです。

     旦那様がタバコを吸っている間に、煙りが嫌いな彼女がそばの公園に座っていたら、80歳だという
     おばあちゃんに話しかけられた。
     「おばあちゃんの言ってることは10%ぐらいしかわからなかったけど(笑)」
     「清水寺では、小学生の男の子に『ハロー』って言われて、私が『こんにちは』って言ったら、びっくりしてた」
     「白川郷では、A(旦那様)が『あれを聞け』『これを聞け』ってうるさいの。そんなの聞くのも大変だし、
     言われてもよくわからないのに。疲れたよ〜」

     やっぱり、少しだけでも日本語を話せるって、旅では想像以上のコミュニケーションができて、英語だけでは
     体験できない、ものすごくおもしろい旅をしてきたようです。

     日本をより好きになって帰ってきてくれてよかったな。
     そんなことを心から思っています。
     そしてもちろん、今日の私のお昼ご飯はカレーでした♪
[PR]
by sakanatowani | 2011-11-08 07:08 | ひびのこと diary | Comments(12)
   静かな時間
d0165762_23422595.gif

わにも夢を見、そして静かに前進し続ける

[PR]
by sakanatowani | 2011-10-25 23:40 | ひびのこと diary