クラシック、クラシック!
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     この国って、日頃の生活の中で雑多な問題が多すぎて、自分の世界に集中し続けるのがなかなか大変なのですが、
     時々生活を根底からひっくり返されることが起きます。
     そんなんで、この3週間ほどノックアウトされて、あっちの世界に吹っ飛んでました。

     そこから再度立ち上がるエネルギーを得るために、いろいろ試しつつの中、たまたま見つけた何年か前の日本の
     テレビドラマ&映画の『のだめカンタービレ』を見て、以来この1週間、朝から晩までずっとクラシック音楽漬け。

     もちろん今までも、学校の音楽の時間に聴いたり、あちこちで耳にしたりはあったけど、考えてみたら、クラシック
     音楽って、こんなにちゃんと聴いたことなかったかも。
     でもね、いろいろ聴いてたら、幼稚園のころ習っていたバレーの最初で最後の発表会で踊ったのが『くるみ割り
     人形』の「こんぺいとうの精の踊り」だったり、高校のときクラブでやっていたフルートでやった曲とか、
     その時の自分の格闘(笑)とそのあとの努力賞で出してもらった四重奏のこととか、ずっと忘れてたことを思い出して、
     意外にいろんな場面で関わってたんだなあ、なんて気づきました。

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     『のだめ』を観るまでは、音楽をやることと絵をやることって、似てるのかなと思ってたけど、ずいぶん違うんだなあ。
     音楽って、作曲家の意図を深いところから理解して、それを自分で表すもの。作曲家の意図がとても大切で、でもそこに
     自分の個性もなくてはならないんですね。
     (音楽関係者のみなさん、こんなに稚拙で大雑把な表現でごめんなさい! 実際は、もっともっと複雑で深いもの
     だとは想像してますが、私の今の想像力と言語能力ではこうしか書けなくて・・・)

     絵の世界に置き換えると、例えば先生が「来週からゴッホの○○の絵が課題です。みんな各自描いてくるように」
     って言われて、ゴッホの人となり、時代背景などを理解した上で、彼のその時の色づかい、筆遣いを自分の手で
     して、でも模写ではだめで、なおかつ自分の個性をその絵を壊さないことはもちろん、より魅力的なるように
     取り入れるってこと?
     ひ〜!・・・難しすぎて、壮大すぎて、くらくらと気が遠くなる・・・

     でも、「ひとつでも無駄な音はない」っていうのには、なるほど!って(←単純・笑)
     私が抽象を描く時は、ものすごく少ない線で表すのがいちばんぴったりくるのだけど、それでも「あそこに
     針先ほどの点が欲しい」とか「ここには1ミリぐらいの細かい点がいくつかないと」って思うもの。
     そんなに小さいものでも、でもやっぱりないとなんか違うんですよね。
     ふ〜む、音楽と美術・・・。

     そんなふうに今回、めちゃくちゃに壊れちゃった意識を、自分のいちばん大事なところ、自分の創作の世界に戻せたのは、
     ほんとうにクラシック音楽のおかげ。
     いちばん大事なことに集中できるようになったら、それが立ち上がるいちばんのエネルギー源になりますから。

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     楽譜という作曲家の意図をしっかりと理解した上での個性。
     楽譜を見ながら曲を聴いたことがないし(あ、高校ではそれやってたはず。でも今となっては、自分が楽譜を読めるか
     も疑わしい・涙)、そこまで音楽の知識も経験もないので、個性を挟む余地というのがどのくらいあるのかはわから
     ないけど、それっておもしろいなあと思って、いろんな演奏家の同じ曲を聴いてます。

     聴いているのは、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調。
     私がこの曲をちゃんと聴いて、好きだなって思ったのは、映画『オーケストラ!』がきっかけ。
     余談ですが、この映画、オーケストラの楽しさをすごく表してる映画だと思いますよ〜。おすすめ。
     それ以降この曲は、あるヴァイオリニストのを聴くようになったんですが、今回『のだめ』の中で演奏されたのを
     聴いたら、なんだか違う。
     それでいろんな人のを聴き始めたのです。
     なるほど〜。みんなそれぞれ違うもんですね。
     そうか、クラシックを好きな人っていうのは、こういうところも含めて聴いているんだ。

     この曲、ウィキペディアによると、「その豊かな民族色に辟易し『悪臭を放つ音楽』とまで言い切った。」批評家がいたと。
     へ〜。民族色が濃くって当時は不評。
     実は私、ディスコでは全く体が動きませんが、東欧・中欧系の民族音楽では踊りまくれるタイプ(笑)
     なんかどこか波長が合うところがあるらしい。
     そんなこと意識したことなかったけど、実はそんなところも、この曲が好きなのに関係してるのかな。

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     この1週間、四六時中、頭の中で音楽がなってます。
     外界との意識はシャットアウトされて、音楽の楽しい世界にひたってる。ふふふ〜ん♪

     とはいえ、週に何回か教えてる日本語教室とか日常生活やらなきゃいけないことはあるわけで、そんな時も、
     頭の中の音楽にふわふわしながらラララ〜ンとただ自動的に体を運び、教えてる時は自然にスイッチオフ。
     で、教え終わって建物を出ると、すぐに自動的に音楽がなり始めて外界との意識の橋は閉められちゃう。そんな日々。

     でもね、私、ご飯は食べないとだめなんですよ。
     食欲が満たされないと気持ちがへこんでくる。しかもジャンクな食べ物じゃ満たされない。
     だから買い物をしたり、ご飯はつくらないとだめ。
     でもねー、こういう意識があっちに行っちゃってる時って、これがすごーく面倒。
     だれか買い物してご飯つくってくれないかな〜。

     ずいぶん意識はあっちの世界から戻ってきましたが、現実にしっかり立ち向かえるとこまでにはあともう少しってとこかな。
     タイミングよく、日曜日の夜、友人の家での食事に招かれてます。うふふ、女子会〜。
     これでちゃんと現実復帰できるかな〜。

     それではみなさまも、よい週末を。
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by sakanatowani | 2013-10-19 23:19 | ひびのこと diary | Comments(14)
Commented by すずめ at 2013-10-20 04:45 x
クラシックは、根底に作曲家がいるから、一から創作する物とは違いますよね〜。
今、娘がスランプで、頭から音がスルスル出て来ないって、悩んでました。さかなさんの文章を読んでいて、娘の音楽を作る時と似ているなーって。ここに、この音を入れるか入れないかのこだわり、みたいな。(キャリアが違いすぎて、比較するなんておこがましいですが)
むりにモチベーションを上げることもないんじゃないですか?そのうち、テンションが下がっている状態に飽きてきますよ〜??

Commented by sakanatowani at 2013-10-20 06:44 x
すずめさん、こんばんわ♪
作曲家や楽譜の力っていうか、土台ってもの、今までこんなに意識したことなかったんですよ。だから目から鱗。
今回の落ち込み、創作の上でのスランプじゃないんですよ。創作上のことなら、そんなことあって当たり前で、それも含めて好きなので全然平気なんです。今まで何度もあったから、自分なりの対処法も何となくあるし。
でも今回のことは、生活していけないほどの根底の問題が勃発して。まあノイローゼに近い状態に。私はひとりだから、自分が動かないと何も動かなくなっちゃう、生きていけなくなっちゃうので、とにかく早く動けるまでにはならないと。鬱々とゾンビになっているわけにはいかないのです〜。
でもまあクラシックのおかげで、創作意欲に押されて回復してきたし、この国に負けてたまるかと、奮起したいところです!
Commented by Saori at 2013-10-21 18:29 x
さかなさん、こんにちは。
日曜日の女子会は楽しかったですか?
元気もモリモリ出たかしら?
母がピアノをしていたので、小さい頃からクラッシックは家で聞いていましたが、ちゃんと聞き始めたのってOLになってからでした。
しかも小説の中に出てきた曲を「どんなの?!」って気になって聞いたのが最初でした。
のだめはすごい人気でしたね。でもそれまでちょっとクラッシックって素人には手が届かないような存在だったのを、すごく身近に感じさせてくれたので流行って良かったんじゃないかな、って思います。
音楽も美術も突き詰めれば突き詰めるほど、どんどん難しくなるなーって思いました。
でも何かを作り出せる才能ってホント天から授かったギフトだと思います。
すごく羨ましいですよ!
Commented by suzume-no-oyado at 2013-10-22 07:46
さかなさん、美味しいもの食べて、エンジンが動く事を願ってます!女子会、盛り上がりましたか? 私も早く知り合い見つけます。
Commented at 2013-10-22 08:03
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by starofay at 2013-10-22 12:44
あー、また何かあったのね。
音楽で蘇えれて良かった。
私は普段は70%クラシックと20%ジャズを聴いて、あとはコーラスでの歌を歌ってます。
Commented by sakanatowani at 2013-10-22 15:29
Saoriさん、おはようございます♪
日曜日の女子会、久しぶりに笑いましたよ〜。
小説の中の音楽!それって、けっこう気分的に盛り上がりませんか?
小学校か中学校の頃、ロシア革命時代を背景にしたマンガを読んでいる時、ラジオからオーケストラの華やかな曲が流れてきたんです。そしたら、もう読んでるマンガにぴったりあっちゃって、マンガなのに映画?!っていうぐらい、気分が盛り上がっちゃって、音楽効果のすごさに驚いた覚えがあります。
音楽って、すごいですよね〜。
そうですね、何でも突き詰めていくとどんどん難しくなりますね。でも美術に関しては、それがどんどん自分の一部になるというか、自分のものになっていく瞬間っていうのが増えてきて、どんどん好きになっていきます。
イタリアに来て初めて住んだ下宿屋のおばさんも「それは神様からのギフトなのよ」って言ってくれたんですが、ギフトだといいな〜って思いながら毎日美術のこと考えてますよ。
Saoriさんの神様からのギフトはアンティークのよさを掘り起こしてあげたり、作家の作品をさらに素敵に味わったリってことかしら?どんなギフトだと感じてらっしゃいますか?:-)
Commented by sakanatowani at 2013-10-22 15:38
すずめさん、おはようございます♪
おかげさまで、エンジン、少しかかりかけてきました〜。
今もまだ音楽に癒してもらいながら、その助けがあるからって感じですが。
でも今回のクラシックとの何度目かの出会いで、作曲家の意図っていうのをすごく意識し始めました。それが自分がこれから創っていくものに大きく関わっていきそうで、ちょっとワクワクします。
海外生活の長いすずめさんならお分かりのように、知り合いって、トライにトライを重ねてふとできるものですよね。なかなかぴったり来る人と出会えない時もあれば、しっくり来る人に偶然に会うこともある。
この女子会の友人とは、6月ぐらいからプライベートでもたまに会うようになったんです。11年目にして、やっと長続きする人に出会えたのかなって感じ。長続きするように、大切にしていきたいです。
すずめさんも、早くいい出会いがありますように。応援してますよ〜。
Commented by sakanatowani at 2013-10-22 15:56
鍵コメ様、おはようございます♪
ええ〜〜〜!!!そうだったんですか!旦那さまのご職業、そうだったんですね〜!!!
今、作曲家の意図っていうものを、初めてこんなに意識して、それを演奏する人の考えという事をずっと考えています。演奏(指揮も)interpretって言葉を使うんですね。翻訳、通訳。今まで意識したことなかったです。これがこれから自分が創っていくことに、大きく関わっていく変えていくような気がして、ちょっとワクワクしています。
バッハ、いいですよね。こちらに来て、教会のパイプオルガンが非常に身近になったので、さらに好きになりましたよ。でものだめを観て、高校時代にやっていたブラバンの、みんなでやる楽しさも思い出して、オーケストラ熱も帰ってきました(笑)オーケストラの楽器のひとつひとつからあふれてくる音にまみれてみたいです〜。
それにしても旦那さま、ポロもかなりに比重を占めるご趣味なんですよね。すごいなあ。エネルギッシュ!
私はここで生活していくのにかなりのエネルギーをとられてしまうので、まだ美術以外のものに時間をさくエネルギーがなく美術馬鹿になってますが、いずれは鍵コメさんの旦那様のように、気持ちを広げる何かを持ちたいな〜。
Commented by sakanatowani at 2013-10-22 16:05
かおりさん、おはよう♪
うはは、そうなの、またなんか起こっちゃったの〜。
生活をひっくり返されて踏ん張ってきたところにだめ押しのように来たもんだから、今回はかなり吹っ飛ばされちゃいました。
そうだよね、かおりさんはコーラスで歌ってるんだよね。音楽の中で生活してるんだ。
音楽、いいね〜。なんか今回は、本当に音楽の力に助けられてるわ〜。
今、音楽を聴きながら考えてる音楽と美術のこと、これからの創作活動に大きく影響しそうな感じがしてワクワクするよ。
Commented at 2013-10-22 22:58
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sakanatowani at 2013-10-23 02:10
鍵コメ様♪
うはは。全然いいですよ!
今までの記事からサラリーマンっぽい印象を受けていたので、「へ〜、ああいう職業でも、有給休暇とかっていうシステムなのか〜(ほら、休暇を全部消化してしまって云々ってお話、ありましたよね)。でもオケの常任指揮者だと、そうなのかなあ」とか想像してました。うふふ。
いいですよ!そんなに熱を入れてできる趣味があるって!すっごくうらやましいです!
あれ、でも、ということは、あのふたりの「キャラ」が、おふたりってこと?鍵コメさんは、あんな(高笑いし、火の玉を投げて戦う)女性?!・・・なんてことないですよね(笑) いつか実際にお会いしたいです♪
美術馬鹿。もうしょうがない感じです。年々、もうこれしかできないって気持ちがどんどん強くなっちゃって。
今日も1日中、頭の中で音楽なってました。でもちゃんと全曲覚えてるわけじゃないので、その時その時の気持ちにぴったりくるフレーズが、どんどんメドレーみたいに流れてくるんです。楽し〜♪
今この一瞬一瞬の積み重ねが未来につながるんですよね。いつもご機嫌で過ごしていきたいですね。
Commented by organvita at 2013-10-28 19:25
「のだめ」、まだ観たことないんですけど、すごい評判いいですよね~!
夏に遊びにきてくれた友達のIpodにのだめの漫画が全巻入っていて、途中2・3巻まで夢中で読んだのですが、続きが知りたくて!!
そういえば、私も夏に日本からキンドル買ってきたんだった、と思い出し、調べてみたら、スキャンできるではないですか!!全巻買ったら結構な大人買いだけど、買っちゃおうかな~。。。
Commented by sakanatowani at 2013-10-29 03:44 x
愛さん、こんばんわ♪
のだめ、音大出の人の間でも評判いいんですね。それは本物!
私はマンガは読んだことなくて、テレビと映画版をネットの“君・管(わかりますね?あれです、あれ・笑)“で観ただけなんですが。
でも、おもしろかった〜。みんなががんばってる、迷ってる、くじけてまた立ち上がるみたいなところに共感したり、自分を振り返っちゃったり、音楽と美術の共通点や違う点を考えたりして、自分の道にまた戻る手助けをしてもらいました。
音楽を本当にやってる人が見たら、嘘っぽくて笑っちゃうとこもあるのかなって思いながら観てたんですが(でも私はその世界を知らないので、ほほ〜、すごい〜、なるほど〜の嵐でしたが)、ちゃんと取材してあるから、音大での人も共感したり、昔を思い出したりできちゃうのかな。
マンガ版、いつか私も読んでみたいな〜。
この作品で、音楽家を見る目が変わりましたよ〜。そして興味を持ちながらも、まだまだ未知なる部分がたくさんあって、観ながら、愛さんや旦那さまに質問できたらな〜なんて思ってました(笑)
ぜひ大人買いして読んでみてください〜。そして感想を聞かせてくださいね!
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