社交生活すこし復活。そして・・・
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     新しいMacに変えてアドレスブックを見ていたら、あまりにも私、このところ社交生活をしていないことに驚いた。
     そうなんだよね。あまりにも嫌な思いばかりしてきたから、そして自分の気持ちをよく保っていくために、
     この数年、気が向かない人とは無理して付き合わないようにしてきたのだ。仲が良かった同級生も、卒業しちゃったし。
     そしたらほとんどひとりになっちゃった。

     それでもね、無理に出かけたあげく、自然な雰囲気で無視されるのに耐えるよりは、ずっとずっと気持ちが楽に
     なって、自分のことに集中できるようになった。
     最近では、言いがかりの嫌な陰口を言われても、「それは相手の(性格の)問題、自分には非はなし」と気持ちを
     切り替えて、自分は気分よくいられるようになってもきた。
     学習したねえ、私。以前は言いがかりなのにおどおどしちゃってた。

     そうやってきて、このごろやっと気持ちに余裕が出てきたのか、ちょっとまた社交生活をしてみようかと
     思い始めたのだ。
     そういう矢先に新しいMacを手に入れることができ、ネット環境も良くなって、今までコンタクトをとれなかった
     人とも再交流できるようになった。

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     そんなときにあった美大の同じ版画工房の友人の卒業試験。
     うちの学校の場合、卒業は3月、7月、10月の年3回。自分で時期を選んで、卒業制作や卒業論文を準備する。
     試験当日は1人ずつ、担当教授、副担当教授および証人としての教授の3人がつき、そこに第三者の証人として
     家族(親戚一同で来ることもあるのがイタリア的)や友人が、教授たちと受験生の口頭試問を見学できる。

     今まで彼女が一生懸命取り組んできたのを見ていたし、プレッシャーにつぶされそうになって頑張っているのも
     見てきた。
     だから美大の中だけでの付き合いだったけど、卒業試験に出席したいなと思ったのだ。
     真剣に取り組んできた、そしてそれが報われたときの彼女は、本当にきれいだった。
     なんかね、昔仕事で立ち会ったお産のあとのお母さんたちのような美しさ。
     当時も思っていたけど、お産のあとのお母さんたち、一心に取り組んでいる人たちの美しさって、
     アスリートの美しさになんだか似てる。

     翌日、彼女から携帯にテキストメールが来た。
     「卒業試験にも来てた友人も含めて、今夜みんなで夕食に行くんだけど、もしよかったら来ない?」
     最初、やっぱりちょっとためらった。もしまた疎外感を感じる時間になったらって思って。
     でもその後で、そういう気持ちの波を変えるためにも行ってみようって、行くことに。

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夜だったので、ぶれぶれ〜。
 
     約束の時間は20時半〜21時。
     20時45分に言われたように彼女に電話してみたら、「今どこ?私たち、まだ家を出発もしてないのよ〜」って(爆)
     でもね、結果から言うと、本当に楽しい時間が過ごせたの。
     私をエイリアンと扱う人もいなければ、見えないふりする人もいないどころか、みんな少しずつ
     私が一人で退屈しないように気を使ってくれて、なおかつ自分たちの話も楽しんでる。
     初めてだった、こんな経験。
     そして友人は友人で、自分の大学卒業祝いなのに、当日がたまたま私の誕生日でもあったので、
     それもみんなで一緒に祝ってくれた。

     お店はフォカッチャを専門とするトラットリア。とはいっても、みんながテイクアウトもしていくような
     気軽な場所。
     じつは私はピザやフォカッチャがちょっと苦手。
     ちょっとならいいんだけど、あの炭水化物の固まりを大量には食べられないのだ。
     でもね、そんな心配も無用だった。

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写真の色が悪くてすみません。でもいちばん補正したいのは、私の顔の大きさ!(爆)

     出てきたのは、お通し的にピザやファリナータというひよこ豆の粉で作ったパンケーキ状のものが切ったもの。
     アンティパストは、アッチューゲ(ヒシコイワシ)のサルサベルデがトマトの上にのったものと、ビアンケッティの
     フリット。それにふつうのフォカッチャ。

     「ビアンケッティって何?」
     「ビアンケッティは白い小さい魚。私は絶対食べないの! だってちいっちゃい目がいっぱい、こっちを見てるのよ〜!」
     え?もしや、もしや?!

     出てきたのは、シラスのフリッター。
     しらすだー!! おおっ、何年ぶり! こんなとこで出会うとは!
     もちろんフリッターでもおいしかったけど、釜揚げシラスにお醤油かけて白いご飯で食べたいな〜とも思ったよ(笑)

     そして次に出たのがフォカッチャ。ところがこのフォカッチャ、私が今まで食べたことがないものだった。
     普通フォカッチャというと、ピザ台のようなフカッとしたものなんだけど、これはうす〜いうす~い生地の上に、
     ストラッキーノ(モッツァレラをもっと生っぽく柔らかくしたようなチーズ)よりももっと酸味が強いチーズを
     のせて焼いたもの。
     薄い皮がパリパリって、ものすご〜くおいしかった!

     そのあとは友人にみんなからの大きなプレゼントが渡されて、おしゃべりにおしゃべりが花先き、
     みんなもう席にもつかず、外で思い思いに話し始めてる。
     食べたい人はデザートにティラミスを食べ(これが絶品!)、コーヒーが飲みたい人はそれを勝手に頼み・・・。

     そんなことをしていたら、一緒に話していた女性が、ふと花売りの人の方に寄っていった。
     たいていこういう夜遅くに開いている店のまわりには、手にバラの花を持って歩いて売っている人が来る。
     結構高いからみんな煙たがったりするんだけどね。
     そうしたら「はい!」って、私の目の前にバラの花束が差し出されたの。

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私はバラのイメージではないんだけど、でもやっぱりこういうのは嬉しいよね。
 
     「あなたの誕生日だって知っていたら、私、服を売ってるから、うちのお店の服をプレゼントに持ってきたのに」
      こう言った彼女、真っ白なミニのボディコンに、肩から胸の大きなあきにかけて大きな鱗状の銀のラメで覆われてる服着てた。
       私へのプレゼントがもしあったら、どういう服くれてたんだろう!!

     「これが私たちからの誕生日プレゼントよ」って。
     花なんてもらうの、いつぶりだろう。この日会ったばかりなのに、こんなことをしてくれるのが、本当に嬉しかった。
     こういう突然のことって、イタリア人はとっても上手。

     こんなふうに、私の社交生活が再会してすぐに、素敵な人もいっぱいいるんだとわかる機会を与えてくれた、
     友人とその友人たちにとっても感謝してる。
     そういう気になったら、交友関係を広げられるMacも手に入り、そして実際にいい人たちといい時間を過ごせた。
     一連のことは、みんなちゃんとつながっていて、タイミングよく起こるようになってるんだね。

     そうそう、この友人が卒業試験のときの写真をフェイスブックに載せたら、私と一緒に、(ここでは?)有名な
     バンドのおじさんも映ってたみたいなのね。
     いつもは家賃をとりにきても私のこと自然なふりして無視する大家の息子が、早速携帯にテキストメールを
     送ってきましたよ。
     「○○と友達なんだね!」って(笑)

     いや、あのおじさんがバンドやってるなんて知らなかったよ。
     でもとっても感じがいい、人のことも気にかけられる、でもぶっ飛んでるおじさんでした^^
     透明人間なのかと思ってたら、急に有名人の友達になったり、わにになったり。
     私もここで忙しいわ(笑)
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by sakanatowani | 2012-07-21 01:33 | ひびのこと diary | Comments(6)
Commented by starofay at 2012-07-21 12:08
さかなさんが以前感じられていた疎外感は、アジア人に接したことがないためにアジア人を宇宙人同様と思っているトリノ特有の経験なのでは?私も中学の頃からずっと海外なので、その気持ちはよくわかります。
そんな中頑張っているのはさかなさんが強い人だからですね。
どんなにつらい状況もいつのまにか絶対に変わるものだと思います。そして今がその変わる瞬間なのかも!
お誕生日おめでとう〜。
Commented by sakanatowani at 2012-07-21 14:14 x
かおりさん、おはようざいます♪
おっしゃる通り、ここ、ものすごく閉鎖的なんですよ。外国人に対するステレオタイプな見方はものすごい。でも自分に対するプライドは高いですからね。こういうことになるのでしょう。
いろいろな場面で、ここはまだ70年代(ステレオタイプには知ってるけど本当には知らない)なのかしら?と思うこと数々。たぶん外国に対しての開き方がその辺なのでしょうか。
この気持ちって、外国に住んだことがある人は、みんな経験するものなんだろうなあと思っています。特に私は一人で来ているから、よけいに感じるのでしょうね。
変わる瞬間。そうですね。私は今が、自分が変わる瞬間だと思っています。たぶんここは変わらない。でも自分は変われる。そしてその自分が気持ちよく一緒にいられる人は、その中に少なくても存在するのだとわかるようになるんだな。
お祝いの言葉、どうもありがと〜。経験を積むことで、いい年を重ねていきたいです。それにはもうちょっと修行ですね(笑)
Commented by ydonnadieu at 2012-07-22 01:00
ゆきこさん、素敵な一夜を過ごされてよかったですね&お誕生日、おめでとうございます。
自分なりにじっくり時間をかけ、その後、最近少しずつ外へまた自分の殻が開いてきたとのこと、よかったですね。人ぞれぞれ時間のかけ方、考え方があるので、納得しながら無理せず生きるのが、自分自身にとっても、さらには自分の周囲の人にとっても良いのではないでしょうか。誠実に生きる人の姿を見ている人はきちんと見ているはず。そんな一人が今回のお友達だったのでは?

たしかに外国で暮らすのも、苦労がないわけではないけれど、きっと、自分が生まれ育った国にいても、苦労や不満というものは多少なりとも感じるものではないかしら。とすれば、選択肢を得た上で、自分が選んだ場所で生きることが出来るって素晴らしいことだと思います。どうぞ、これからもしなやかに力強く日々過ごしてください。
Commented by sakanatowani at 2012-07-22 06:18 x
ゆうこさん、こんばんわ♪
お祝いの言葉、ありがとうございます。
そうですね、今回のことは、本当に貴重な経験でした。自分の穴からはい出してきた私への贈り物なんだと思います。
確かにおっしゃるように、日本にいても苦労はたくさんあるものです。でもイタリアの中でもこの街を偶然にも選んでしまったことは、私の最大のアンラッキーのひとつだと思っていますし、ここで失ったものはあまりにも大きく、この傷は一生背負っていくのだと感じています。
しかしここで得たものを、これからの人生でどう生かしていくか、どう成熟させていくかは私次第です。今あるプレゼントを大事にして、これから少しずつ納得できる生き方をつくっていきたいと思います。
Commented by ミゾリン at 2012-07-23 22:49 x
美味しくて素敵な時間でしたね♪
私も気が合わない人とは、
無理してお付き合いしないようにしています。
異国の方だけでなく、例え日本人同士でも
どうしても波長が合わない人っていますものね。
反対に、知り合ったばかりでも
とても気が合う人というのは必ずどこかにいます。
友人は数より質です。キッパリ
Commented by sakanatowani at 2012-07-24 15:02 x
ミゾリンさん、おはようございます♪
ええ、とってもおいしい素敵な時間でしたよ!うすーい、うすーい、フォカッチャはほんとういおいしくて、私のフォカッチャ苦手感を覆しました(でもこの写真の一切れで、ど〜とおなかにきます)
本当に、こちらに来て思うのは、どこの国の人かというのは関係なく、日本人であっても、気が合わない人とは気があわないどころか言葉も通じないのだということ。そして無理してつきあっても、自分が疲れて、そのあと自分をリカバーしなくちゃいけないんですよね。
そうなんですよね。つきあった時間じゃないんです。気が合う人とはどこの国の人であれ、すぐ話が弾むのです。
必ずどこかにいるという気が合う人たちに囲まれて、自分も優しい気持ちでその人たちと交流しながら生きていけることが今の目標です。
うんうん。友人は数より質ですよね!肝に銘じてくじけないようにします!
どうもありがとう!
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