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   ブジーエ Bugie
     ただいまカルネバーレ(Carnevale カーニバル)期間真っ最中のイタリア。
     いつもなら、街のあちこちに、カーニバルの仮装をしながらまく紙吹雪が落ちているのですが、
     今年は雪が降ったり溶けたりで、どうやらあんまりみんなが外に出ていないよう。
     紙吹雪をいつもより見かけません。
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パン屋さんの店先は、ブジーエが山盛りに

     カルネバーレは、復活祭前の1か月(四旬節)前のお祭り。
     肉食を断つ四旬節前に、おいしいものを食べてパーッと騒ごうぜというお祭りだとも、四旬節前に
     肉や卵を使い切るための意味もあるお祭りだとも、またキリスト教だけでなく、春を待つ土着信仰の
     お祭りと結びついたという説もあり。
     とにかくこの時期は、揚げ菓子を食べるのが習慣です。

     これがカルネバーレの時期に食べるお菓子、ブジーエ(Bugie)。
     小麦粉に、卵、バター(または植物油)、砂糖、ワインなどを入れた生地を薄く伸ばして、油で揚げたり、
     オーブンで焼いたりし、粉砂糖やグラニュー糖をまぶしたもの。

     このあたりではブジーエと呼ばれるこのお菓子も、北イタリアでは一般的にキャッケレ(Chiacchere
     おしゃべりの意)と呼ばれます。
     おいしくって、おしゃべりがとまらなくなるからだからかな。
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このブジーエはオーブンで焼いたもの。だから平らな形

     では、ブジーエはどういう意味かというと、「嘘」の複数形。
     なんでこんな名前?と思って、近所のパン屋さんで聞いたところ、「なんでこういうのかしらね〜。
     たぶん、おいしすぎてたくさん食べちゃっても、『そんなに食べてないよ〜』って嘘いっちゃうから
     かしらね」とのこと。

     揚げ菓子とはいえ、けっこう軽いので、ついつい食べ過ぎてしまうもの。
     最近では、4〜5㎝角のラビオリのように、ブジーエの生地の中に、ジャンドゥイオット(チョコレートと
     ヘーゼルナッツのペースト)やザバイヨーネ(お酒をきかせたカスタードクリーム)を入れたものもあり、
     これはさすがにお腹にド〜ンとたまります。

     ブジーエって甘いもの、だと思っていたら、友人のおばあさんが毎年つくってくれてたブジーエは塩味。
     オーブンで焼いて、それにサラミなどをはさんで食べたんだって。
     塩味ブジーエ。初めて聞きました。

     明日はマルテディ・グラッソ(martedi' grasso 懺悔の火曜日。でも直訳は、ふとっちょの火曜日)で、
     カルネバーレ最終日。
     翌水曜日はメルコレディ・デッレ・チェネレ(mercoledi' delle Cenere 灰の水曜日)と呼ばれ、
     四旬節が始まります。

     一時はものすごく寒かったここも、先週からまた昼間は10度近くにもなる暖かさになり、
     あんなに降った雪も、ずいぶんなくなってきました。
     もうすぐ春になるのかな〜(いえいえ、本格的な春は4月末です^^;)
by sakanatowani | 2012-02-20 23:24 | ごはん food
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